top 本と展示展覧会ピックアップ東京四谷のTOTEM POLE PHOTO GALLERYで宛超凡「帰去来」が開催

東京四谷のTOTEM POLE PHOTO GALLERYで宛超凡「帰去来」が開催

2025/03/24

宛超凡「帰去来」©Wan Chaofan

 

東京四谷のTOTEM POLE PHOTO GALLERYで宛超凡「帰去来」が開催される。

 

コロナ禍の影響で帰省できなかった私は、2023年に4年ぶりに実家に戻った。新しい道で車に乗っていると、車窓の外の景色は見慣れないものだった。2008年から、故郷は高層住宅が増え、郊外には新しい工業地帯ができ、新幹線の駅も建設された。しかし、私の故郷の印象は、変わらず3本の主道路と5階建ての団地が並ぶ小さな町のままだった。故郷の変化についていけない私は、カメラを手に街を歩き、現在の町ではなく過去の姿をファインダー越しに探していた。写真を通じて、もう一度故郷と繋がりたかった。
2023年の帰郷は、叔父の命日と重なった。回族の私は、命日には家族と共に白いキッパーをかぶり、村で同じようにキッパーをかぶる人々を見て、子供時代を思い出した。村は都市とは違い、ほとんど変わっていなかった。回族の写真を撮った後、私は民族を通じて故郷固安县とのつながりを感じた。故郷は変わったが、そこに住む人々は変わっていなかった。人と人とのつながりだけが、私と故郷との絆となった。

 

■展覧会情報
宛超凡「帰去来」
会期:2025年4月15日(火)~4月27日(日)
時間:12:00〜19:00
休廊日:月曜日
会場:TOTEM POLE PHOTO GALLERY
住所:東京都新宿区四谷4-22 第二富士川ビル1F

 

■プロフィール
宛超凡(Wan Chaofan)
1991年中国河北省固安県生まれ、2013年西南大学卒業、2017年明治大学政治経済学研究科修士課程修了、2021年東京藝術大学美術研究科博士課程修了。
写真集に『水辺にて』(2016)、『河はすべて知っている——荒川』(2022)がある。また、第44回写真新世紀・優秀賞(2021)や第24回三木淳賞(2023)、さがみはら写真新人奨励賞(2023)などを受賞。宛超凡は「人と風景」というテーマで写真作品を作っている。
 
【関連リンク】
https://tppg.jp/the-return-2025/

展覧会概要

出展者 宛超凡
会期 2025年4月15日(火)~4月27日(日)
会場名 TOTEM POLE PHOTO GALLERY

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

関連記事

PCT Members

PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。

特典1「Photo & Culture, Tokyo」最新の更新情報や、ニュースなどをお届けメールマガジンのお届け
特典2書籍、写真グッズなど会員限定の読者プレゼントを実施会員限定プレゼント
今後もさらに充実したサービスを拡充予定! PCT Membersに登録する