「DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然」が開催される。
DIC川村記念美術館は1990年に千葉県佐倉市の緑豊かな北総台地に開館し、34年にわたり、移ろう季節とともに活動を続けてきた。梅や桜の花がほころぶ頃、館内の全ての展示室を用いてコレクション展示を行う。
「環境・建物・作品の3つの要素の調和」は、美術館の理想の姿として設立時に示されたものだが、時とともに「作品、建築、自然」の三要素として再定義され、今現在まで指針としてきた。企画展やイベントの新鮮な魅力と比べ、変化の少ないコレクション展示は、ともすると注目されにくいものだが、三要素の融合が最も純粋な形で現れる場として、開館以来何よりも大切にしてきた。個々の作品の存在を受け止め、鑑賞する個人との語らいが生まれるよう細部まで熟慮された建築は、それぞれ全く異なる意匠を持つ11の展示室を基本として設計された。島々のように連なる展示室は、光の零れる窓のある廊下で結ばれる。屋外の自然を感じ、眼と心の休息を促すことで、次なる作品との出会いに気持ちを整えてくれるだろう。
美術館の建築は作品と自然を媒介し、訪れる人を迎える箱といえる。30年以上におよぶ活動の中で多層の「出会い」の場を生み出してきた。この機会に基本に立ち返り、美術館と対話をしながら、約180点のコレクション作品を展示する。
- ■見どころ
1 全ての展示室を使い、過去最多のコレクションを展観
通常は企画展示室として使用している空間も含め、本展では全館を使用してコレクションの流れを漏れなく紹介。庭園の野外彫刻を含め、約180点の作品を展観する。
2 作品に合わせて設計された11の展示室
作品にふさわしい空間づくりを目指した11の展示室は、多彩な作品それぞれに合わせ、大きさや意匠が異なる。作品のサイズや周りに醸し出す雰囲気までも考慮した展示室、外の光や景色を適切に採り入れた空間設計など、作品と鑑賞者のために凝らされた工夫を紹介する。
3 「作品、建築、自然」のコンセプトと共に在る美術館
川村記念美術館は設立当初から作品・建築・自然の三要素の調和を大切にしてきた。美術館の敷地内に入り、林間の小道を抜け、水鳥の遊ぶ池を眺めながら、館内の静寂が拡がるエントランスホールへ。館内にいながらも随所に外の自然を感じることができる。ぜひ自身の眼と心でこの美術館を体感してほしい。
※会期中に4点展示替えあり
前期:2月8日(土)〜3月2日(日)
後期:3月4日(火)〜3月31日(月)
- ■展覧会情報
「DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然」
会期:2025年2月8日(土)〜3月31日(月)
時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休廊日:月曜日(ただし2月24日、3月31日は開館)、2月25日(火)
会場:DIC川村記念美術館
住所:千葉県佐倉市坂戸631
入場料:一般1,800円、学生・65歳以上1,600円、高校生以下無料- ※障害者手帳をお持ちの方と付き添い1名無料
※「学生」は専門学校・予備校の生徒を含無
※「高校生」は高等専門学校の生徒を含む
※高校生以上の方は学生証を、65歳以上の方は年齢の証明できるものを提示
■会期中のイベント
・クロストーク
2025年2月19日(水)ほか ※日程は順次公開予定
川村美術館の活動をこれまで支えてきてくださった方々を招き、学芸員と共に会場を巡る。また、当館の学芸員全員が参加するギャラリートークも実施。
入館料のみ、定員35名、要予約
受付開始:開催1週間前
・ガイドスタッフによる定時ガイドツアー
毎日14:00より
入館料のみ、先着20名、要予約
受付:館内受付にて当日9:30より随時
・展覧会クロニクル
2025年2月8日(土)〜3月31日(月)
これまでに開催された企画展のポスター、チラシ、カタログを展示。
会場:付属ギャラリー
【関連リンク】
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition-next/
会期 | 2025年2月8日(土)〜3月31日(月) |
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会場名 | DIC川村記念美術館 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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