東京両国のピクトリコで生命百景色 南條明写真展「サンゴ万年の願い 生命つなぐ八重山のサンゴたち」が開催される。
近年の地球規模による気候変動は、すでに温暖化(ウォーム)から沸騰化(ボイル)へとそのステージを変えていると警鐘がなされています。
この地球(ほし)の海に生物が誕生したのは約40億年。目覚ましい進化を遂げた約5億4000万年前にはサンゴの祖先が存在したのではないかと最近の研究によって明らかにされています。
八重山の自然を代表するサンゴたちも、その悠久の時間(とき)を経てさまざまな多様性のある生物に進化しながら懸命に現在に至るまで生命をつないでいます。
しかしながら近年の海洋環境は、このままではあと数十年のうちにサンゴが生存が出来なくなるのではという状況にまで加速度的に変化しています。
以前の私は海洋に棲息する様々な生物による生命の光景を生命百景色(せいめいひゃくげしき)として撮影を続けて来ましたが、近年(1998年頃から)繰り返されるように発生したサンゴの大白化を2022年の夏、八重山にて遭遇しその後わずか数ヶ月のうちに人知れず生命を失っていったサンゴたちを目の当たりにしました。
これは今まで積み上げてきた生命百景色が音を立てて崩れていくような衝撃的な経験でした。この出来事をきっかけにサンゴの一生を記録する撮影に集中する現在の活動につながっています。
昨年の写真展では石垣島(伊原間)でのサンゴの変化に視点を定めた展示でした。今年はさらに視野を広げ八重山全体に棲息するサンゴたちを撮影しました。
驚くべきサンゴの生態のご紹介や再生に動き出している光景、その真逆で再生が追いつかない現状などの報告、未だかつてその存在すらあまり知られていない未知なるサンゴの姿、さらに秘めたる可能性などを写真や映像で表現をしています。
八重山の大自然で生物が棲息する環境には人間社会からもたらされたゴミで溢れている違和感たる光景を合わせて展示させていただいています。
八重山のサンゴの現在(いま)をご観覧ください。
サンゴをはじめとする島々の大切な自然や海洋環境にご関心を持っていただき、さらに今私たちに何が出来るかを模索していただけるきっかけになればと切に願っております。
2024年 吉日
生命百景色 写真家 南條明
■展覧会情報
生命百景色 南條 明写真展「サンゴ万年の願い 生命つなぐ八重山のサンゴたち」
会期:2024年10月22日(火)~10月27日(日)
時間:11:00〜18:00(最終日のみ17:00まで)
休廊日:会期中無休
会場:ピクトリコ ショップ&ギャラリー
住所:東京都墨田区横網1-2-16 両国ガイビル 國技館前 5F
■プロフィール
南條 明(なんじょう・あきら)
1973年広島県尾道市生まれ。幼少期より自然と生物への憧れを抱きいつの日か生き物に携わるような人生を送る夢を描く。それと同様に世界への興味を持ち続け20代は旅する和太鼓の演奏家、30代後半よりダイビングインストラクターとして活動。世界25ヵ国を旅して観た光景や水中で出会った生物などを写真制作に取り組んできた。
2021年に石垣島に移住しフリーの写真家としてデビュー。生物による生命の光景を生命百景色(せいめいひゃくげしき)として撮影を続けている。近年(1998年頃から)繰り返されるように発生したサンゴの大白化を2022年の夏、八重山にて遭遇しその後わずか数ヶ月のうちに人知れず生命を失っていったサンゴたちを目の当たりにした衝撃的な経験からサンゴの一生を記録する活動を行なっている。昨年より「サンゴ万年の願い」写真展を開催し現在の急激に変化する海洋環境の中で生命をつなぐサンゴの光景を発信している。
【関連リンク】
https://www.pictorico.jp/press-release/detail/903/
出展者 | 南條 明 |
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会期 | 2024年10月22日(火)~10月27日(日) |
会場名 | ピクトリコショップ&ギャラリー |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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