top 本と展示写真集紹介新納 翔『PETALOPOLIS』

新納 翔『PETALOPOLIS』

2024/11/06
髙橋義隆

本作は「Another Side」「PEELING CITY」など、現代都市とそこに暮らす人間の有様を表現してきた写真家・新納翔による写真集。

 

縦構図による都市写真の新境地を開拓した作品群で構成し、それらを「MEGALOPOLIS」の先にあるもの、GIGA、TERAよりもさらに大きな単位である「PETA」と合わせた造語「PETALOPOLIS」として総括している。


装丁は糸かがり製本に糊を付けずに仕上げており、引っ張るとイメージがバラバラに解ける仕様になっている。それらをまとめる透明なカバーに表紙イメージが印刷してあり、本文を取り出すと何も印刷されていない真っ黄色の表紙が現れる。また、テキストの紙も別添となっており、イメージは説明から離れて存在することができる。本文を支える台紙には著者による秘密のQRコードが記載されており、購入者は隠されたコンテンツを楽しむことができる。

 

■プロフィール
新納 翔(にいろ・しょう)
1982年横浜生まれ。早稲田大学理工学部中退後、奈良原一高氏の作品に衝撃を受け、2000年から写真の道を志す。2007年から6年間、簡易宿泊所で働きながら山谷の街を取材し、『Another Side』(2012、リブロアルテ)を上梓。その後2014年から豊洲への移転が決まった築地市場に取材対象を移し、場内の警備員としてその内部に入り込み、写真集『Tsukiji Zero』(2015、ふげん社)にまとめる。より広い視点から東京の都市風景を捉えたいと、2007年から10年間で撮影したものをまとめ写真集『PEELING CITY』(2017、ふげん社)を出版。今回の写真集の出版に伴い、2021年12月、コミュニケーションギャラリーふげん社にて同名の展覧会を開催した。
ポートフォリオサイト:https://www.shoniiro.com/
Instagram @nerorandam

 

  • 新納 翔『PETALOPOLIS』
  • 発行:PINHOLE BOOKS
  • 写真・テキスト:新納 翔
    編集補佐:角 由紀子 
    英訳:青木ユリシーズ
    デザイン:泉 美菜子(PINHOLE)
  • 仕様:A4変形版、糸かがりっぱなし製本、64P、図版40点、限定500部
    印刷:山田写真製版
    製本:望月製本所
    カバー印刷:ショウエイ
  • 価格:4,950円(税込)

 

【関連リンク】
https://pinholebooks.stores.jp/items/615bfe4e603feb7c9dacd6dd

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