飯川雄大「デコレータークラブ:長い仕事」©Yudai Iikawa
東京神宮前のLAGで飯川雄大「デコレータークラブ:長い仕事」が開催される。
赤々舎とせんだいメディアテークより刊行された飯川雄大の初作品集『デコレータークラブ』(印刷:ライブアートブックス)の出版記念展となる。
本書は、飯川が2007年より始めたプロジェクト「デコレータークラブ」シリーズの紹介と、せんだいメディアテークと共に企画構想をしたものの、惜しくも断念に至った仙台市青葉区西公園での高さ26mの《ピンクの猫の小林さん》計画の活動の軌跡を紹介するものだ。
本展では、過去に横浜市金沢区並木で展示された《ピンクの猫の小林さん》の体の一部、歴代のプランドローイングやプロジェクトの過程を描いた記録映像、作品集に入りきらなかった未発表のシリーズなど、多岐にわたる活動を紹介する。
「作品でやろうとしていることを、企画側も作家もちゃんと地域に向けて話さなきゃいけないということだ。こんな当たり前のことが、なぜかできてないときがある。そのためには作家はプランを早く出して、交渉していかないといけない。そもそも公共空間で何かすることは長い仕事なのだと思う。僕はプランをギリギリまで考えてしまっていたし、そうなると遅い、だいたい原因は自分にあることもわかってきた。」
(作品集「デコレータークラブ」より抜粋)
■写真集案内
『飯川雄大 デコレータークラブ』
「デコレータークラブ」シリーズ(擬態する蟹の名前に由来)は、親しみやすい作風を通じ、私たちが共有できない知覚や衝動、そして美術の制度的常識をめぐる鋭い問いを宿した表現で知られます。
床に置かれ、誰かが持ち上げるのを待つかのような謎のスポーツバッグや、巨大さゆえ常に一部が何かに隠れて全貌を認識できない猫の彫刻、また展示壁だと思った構造物を手で押すと別の空間が現れるインスタレーションなどは、各地の美術館やアートプロジェクトで注目されています。
本書は、飯川が2007年から手掛け続けてきた「デコレータークラブ」のほぼ全作を豊富な図版と飯川による書きおろしのテキストで紹介するほか、木村絵理子、イ・アルム、五十嵐太郎ら有識者の論考を和英併記で収録しています。
また後半は、せんだいメディアテークと共に初の公共空間(公園)での《ピンクの猫の小林さん》の展示を目指し、一旦断念に至った経緯を貴重な実践録として収録しています。
プロジェクトを断念したのはなぜか?一筋縄ではいかない作品をめぐって編まれた、飯川の活動を知るための必読書となるとともに、アートプロジェクトの在り方に再考を促す1冊です。(全218ページ!)
※赤々舎ウェブサイトより引用
デザイン:高見清史(view from above)
編集:せんだいメディアテーク、内田伸一
判型:H303mm ×W225mm、218ページ、上製本、和英併記
価格:5,500円(税込)
- ■展覧会情報
飯川雄大「デコレータークラブ:長い仕事」
会期:2024年8月9日(金)~8月31日(土)
時間:13:00〜19:00
休廊日:日曜日、月曜日、祝日
会場:LAG
住所:東京都渋谷区神宮前2-4-11 Daiwaビル1F
【関連リンク】
https://www.live-art-books.jp/lag/exhibition/decorator-crab/
出展者 | 飯川雄大 |
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会期 | 2024年8月9日(金)~8月31日(土) |
会場名 | LAG(LIVE ART GALLERY) |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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