top 本と展示写真集紹介須田一政『風姿花伝』(新装版)

須田一政『風姿花伝』(新装版)

2024/09/03
髙橋義隆

2024年7月5日よりCentre d'Art GwinZegal(フランス)にて始まった須田一政「風姿花伝」展に併せて制作された新装版が、Akio Nagasawa Publishing & GwinZegalより発行された。

 

  • 「風姿花伝」は写真月刊誌・カメラ毎日に、1975年12月から77年12月まで8回にわたり不定期連載されたシリーズだ。その後、以前の発表作と未発表の作品とで写真集「風姿花伝」(朝日ソノラマ 1978年)が刊行されたが、当然のことながら現在は絶版となっている。

  • 長い年月を経て、再びこの作品を出版することになった。かつての写真集に載らなかった38 点の連載作品すべてを納めての完全版としてである。関東近辺、東北、日常と旅先の写真で構成されたこのシリーズは私がやっとスタートラインに立てた作品で、それだけに感慨深く、また「昔の名前で出ています」みたいで少々の照れを感じたりもする。
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  • 須田一政『風姿花伝』あとがきより一部抜粋(2012年11月)

 
■プロフィール
須田一政(すだ・いっせい)
1940年東京都生まれ。62年に東京綜合写真専門学校を卒業。67年より寺山修司が主宰する演劇実験室「天井桟敷」の専属カメラマンとなる。71年よりフリーランスの写真家として活動を開始。76年、『風姿花伝』にて日本写真協会新人賞を受賞し、一躍注目を浴びる。
その後、83年に写真展「物草拾遺」等により日本写真協会年度賞を受賞。85年に写真展「日常の断片」等により第1回東川賞国内作家賞を、97年に写真集『人間の記憶』により第16回土門拳賞など受賞多数。2013年には東京都写真美術館にて大規模な回顧展「凪の片」が開催された。現実と非現実の間に漂う一瞬を捉えたその作品は近年とみに海外での評価も高い。

 

  • 須田一政『風姿花伝』(新装版)
  • 出版社:Akio Nagasawa Publishing & GwinZegal
  • 発行日:2024年6月27日
    仕様:203×215 mm、152頁、ソフトカバー
    言語:日本語、英語、フランス語
  • 価格:6,600円(税込)

 

【関連リンク】
https://www.akionagasawa.com/jp/shop/books/akionagasawa/fushi-kaden-1/

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