©︎ Shoka ARAKAKI
東京青山のスパイラルガーデンで「WONDER AT SPIRAL」が開催される。
1826年の誕生以来、写真は、時代、社会、個人の暮らしを“記録すること”そして同時に、地球の美しさや素晴らしさ、想像を超えた様々な現実や状況を“伝えること”を使命としてきた。写真とは、人々の思いが「見た」世界の姿と言っても過言ではないだろうか。
写真誕生200年周年を2026年に迎えようとする今、私たちは再び“写真の力”を出発点に、世界、時代、人間、歴史、文化と文明を自分自身の目でしっかり見つめ、感じることから始めたいと思う。
「Sense of WONDER」、それは未来を生きる次世代が幸せに暮らせるために“今を正しく 生きる行動”を示唆する“内なる声”。「WONDER」の感覚を呼び覚ますシーンを写真を起点に会場内に創出し、私たちの内なる場所で眠っている“この感覚”に気づく時空間を共有したいと願っている。
WONDERの名の下に企画されるさまざまなプログラムは、「私たちは今、世界をどう見るか?」を問いかける異なる周波数を持つチャンネルだ。
- ■展覧会プログラム
▼Zone-1 「WONDER at Spiral」
200年の時間の流れの中で磨き上げられてきた写真表現。世界に向けられた眼差しには写真家の思考と美学が緻密に塗り込められている。
エヴァレット・ケネディ・ブラウン、広川泰士、菅原一剛、山内 悠、4人の写真家のファインプリントを展示・販売する。
▼Zone-2「Then and Now ~長崎から沖縄へ、そして世界へ平和を届ける。」
『日本には昔から語り部がいる。写真家が現代の語り部として「人間が忘れてはならないこと」 「人間がしてはならないこと」を、語り継いでいかなきゃならない。』
写真の力を熟知し、その力を最大限に社会に還元させた写真家、東松照明。
東松は生涯を通じ、その土地が継承してきた歴史や風土、文化に着目してきた。
また、若き日より後進の育成にエネルギーを注ぎ、終の住処に選んだ地、沖縄では、晩年の貴重な時間を沖縄の若き写真家たちの育成に割いてきた。
東松作品『長崎』、『沖縄』と共に、夫の遺志を引き継ぎ、ワークショップを十余年にわたり継続してきた東松泰子氏に指導を受けた4名の写真家たちの作品で本展を構成する。
出展作家:東松照明/新垣尚香 / 石川竜一 / 北上 奈生子 / 奥西優子
キュレーション| 太田菜穂子(KLEE INC PARIS TOKYO)
スーパーバイザー|東松泰子(INTERFACE)
■イベントプログラム
1: Flower installation at Atrium | Dialogue between Photography & Flower 『写真と花の対話』
スパイラル正面のアトリウム空間では『WONDER, Our message from Tokyo 』と題したアートインスタレーションと音楽、舞踊等のさまざまなアートプログラムを展開する。写真を起点に多彩なジャンルのアートが交差する空間は3人の華道家の協力を得て、「WONDER」をテーマとするアートインスタレーションを創り上げ、対話を生み出すステージとする。
▼3人の華道家
野崎晶弘 建築家/フラワー・アーティスト
大塚理司 古流かたばみ会家元
千羽理芳 古流松應会家元
2: スペシャルコンサート|「DIALOGUE between Photography and Music 写真と音楽の対話」
MUSIC DIALOGUEの音楽家とのコラボレーションはこれが4回目。
今回のプログラムを決めるにあたり、音楽監督の大山平一郎氏には、紛争や大災害が相次ぐ現代を生きる私たちがお互いを許し合い、労わり、祈りの時間を持つことで希望を取り戻す心の過程に寄り添う作品を選んでいただきたいとお願いした。
ショスタコーヴィッチ、メンデルスゾーン、モーツアルト、そしてブリッジへと繋がるWONDERな時間を届ける。
開催日:6月16日 20:00~21:00 (受付 19:45〜)
限定:50席 料金 ¥3,000(Peatixにてお申込)
特別協力:一般社団法人 Music Dialogue
演奏者:
石上真由子(ヴァイオリン) ISHIGAMI Mayuko
チェ・ジョンミン(ヴァイオリン) Jung Min Choi
大山平一郎(ヴィオラ) OHYAMA Heiichiro
田原綾子(ヴィオラ) TAHARA Ayako
金子鈴太郎(チェロ) KANEKO Rintaro
3:WONDER STREET PIANO by 能登ヒバピアノ
「平和な未来の創出」を願う『WONDER AT SPIRAL』、その趣旨に賛同し、能登名産のヒバ材でつくられたピアノが能登半島から届き、アトリウムに設置されることになった。平日の17:00~20:00の3時間、ストリートピアノとして、誰でも弾ける。演奏時間は一人5分まで。
■WONDER PIANO スペシャルコンサート ―Presented by Play For with 能登ヒバピアノ
2024年元旦、能登半島を襲った大地震は日本中に人々に大きな衝撃を与えた。自然は私たち豊かな恵みを与えると共に、予期せぬ大災害をもたらす。“WONDER”とは、感動、驚嘆、畏怖などさまざまな感情を内包する誰もが持つ感受性だ。
未来を担う若き音楽家集団“Play for ”はその瑞々しい感性をピアノの音色に託し、能登ヒバピアノでそれぞれの”WONDER”を表現する。
6月14日(金) ひびきくん&アイリーン
1st ステージ: 17:00~17:30 / 2nd ステージ: 19:00~19:30
6月15日(土) そうちゃん
1stステージ 15:00~15:30 / 2ndステージ: 16:30~17:00 / 3rdステージ: 18:30~19:00
6月16日(日) チカコシュカ
1stステージ 15:00~15:30 / 2ndステージ: 16:30~17:00 / 3rdステージ: 18:30~19:00
6月21日(金) ミナくん
1st ステージ: 17:00~17:30 / 2nd ステージ: 19:00~19:30
6月22日(土) ミナくん
1stステージ 15:00~15:30 / 2ndステージ: 16:30~17:00 / 3rdステージ: 18:30~19:00
6月23日(日) ひびきくん&ミナくん&チカコシュカ
15:00~16:00
Play For|
音楽で「誰かを幸せにする」ことを目指し、結成された“Play For”は年齢も背景も異なるユニークな音楽家集団です。共通するのはその豊かな才能が生み出す自由で瑞々しい演奏。現在までに全国の学校、美術館、医療センター、公会堂などで演奏活動を展開、グループのネーミングは「みんなのために」を意味します。
- メンバー|チカコシュカ ミナくん そうちゃん ひびきくん アイリーン
4: キュレーターによるギャラリートーク
本展のプログラム「Then and Now ~長崎から沖縄へ、そして世界へ平和を届ける」「WONDER Fine Photo Collection」についての魅力や、東京都写真美術館にて同時開催している「WONDER Mt. Fuji」プロジェクトについてお伝えする。
開催日:6月13日(木)、14日(金)、20日(木)、21日(金)
時間:18:00〜18:45
■展覧会情報
「WONDER AT SPIRAL」
会期:2024年6月11日(火)~6月23日(日)
時間:11:00〜20:00 ※6月11日 18:00 閉場
休廊日:会期中無休
会場:スパイラルガーデン
住所:東京都港区南青山5-6-23
【関連リンク】
https://www.spiral.co.jp/topics/spiral-garden/wonder-project
出展者 | 「WONDER AT SPIRAL」 |
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会期 | 2024年6月11日(火)~6月23日(日) |
会場名 | スパイラルガーデン |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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