写真家・永瀬沙世が自身のレーベル「YOMOGI BOOKS」より刊行した『CLARITY』は、2021年に行われた展示「CLARITY」と、2023年の展示「𝖢𝖫𝖠𝖱𝖨𝖳𝖸Ⅱ」の作品を含めた作品集である。
タイトルである「Clarity」とは「透明さ、明瞭さ」を意味する。『美術手帖』コントリビューティング・エディターで編集者の牧信太郎の言葉を引用しよう。
彼女は、単に「透明」で「明瞭」な写真を追求しているわけではない。むしろ「わかりやすさ」から遠く離れて、茫漠とした世界やそれを見つめる視覚の不完全性から、作品制作を出発させている。彼女にとって「世界」は、自分自身が撮った何万枚もの写真群を幾度となく見直し、主観やエゴを排除しきった後に、無意識とともにはじめて「見える」ようになるものなのである。
CLARITY Ⅱ
果てしない宇宙の中で人は
一人では生きていけない
他者との繋がりから、無意識に影響を受けたり与えたり。
幸せだとか不幸だとか何が良くてて悪いことか
分けなくていい、常に掴みどころのない状態が
ただそこにある。
だれとどこにいるとほっとしたり緩む感じがするのか
世界の断片が私たちを包む
そんなテーマです。
永瀬沙世
永瀬沙世『CLARITY』
発行:YOMOGI BOOKS
デザイン:米山菜津子
仕様:B5(182×250mm)、72pページ、400部
価格:2,940円(税抜2,673円)
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