小林紀晴『写真のこたえ』がインプレスより発売された。
何を撮れば良いのか分からない、スランプから抜け出せない、写真をやめたい……。写真活動に悩みや迷いは尽きない。一方でそれに対して明確な答えが得られず、さらに迷いが深まることも珍しくない。そこで、写真愛好家向けの月刊誌『デジタルカメラマガジン』(インプレス刊)では、2023年7月号から、よくある悩みや疑問に対して写真家の小林紀晴氏が回答する連載「写真の時間」がスタートした。毎回につき1つの悩みを取り上げ、小林氏の実体験を元にしたエピソードを交えながら綴るエッセイ風の文章は、分かりやすく、写真活動をする上での指針になるものだ。本書は連載を中心に再構成し、小林氏ならではの写真への向き合い方を紹介。より充実した写真活動へ導く1冊だ。
本書は、写真家としてだけでなく、東京工芸大学教授やノンフィクション作家としても多角的な視点から写真と向き合い続けている小林氏が写真に関して誰もが一度は抱く疑問や悩みに対し、答えていくスタイルを採用。回答は小林氏の実体験がベースになっており、具体的で深く納得できる内容となっている。
構成は1つのテーマごとに完結するQ&Aスタイル。最初から読み進めるのはもちろん、目次を見て気になったページから自由に拾い読みすることも可能。写真家として、また写真教育者として第一線で活躍する小林氏が、写真とどう向き合い、何を考えているのか。その核心に触れることができる読み応えのある文章に加え、2つの作品も収録。あわせて楽しめる内容になっている。
■プロフィール
小林紀晴(こばやし・きせい)
1968年、長野県生まれ。1988年、東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。新聞社にカメラマンとして入社後、1991年に独立。アジアを多く旅し作品を制作。近年は自らの故郷である諏訪地域でも作品制作を行っている。写真集・著書に『kemonomichi』『愛のかたち』『ニッポンの奇祭』『見知らぬ記憶』『まばゆい残像』『孵化する夜の啼き声』『深い沈黙』『写真はわからない』などがある。1997年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞、2013年『遠くから来た舟』で第22回林忠彦賞、2023年『縄文の庭』で日本写真芸術学会賞(芸術賞)を受賞。初監督映画作品『トオイと正人』でバンコク国際ドキュメンタリー映画祭2021新人監督賞、東京ドキュメンタリー映画祭2021ほか入賞。東京工芸大芸術学部写真学科教授。
- 小林紀晴『写真のこたえ』
- 発売日: 2025年11月28日
- 出版社:インプレス
- サイズ:A5判
- 仕様:ソフトカバー
- ページ数: 144ページ
- 価格:本体 1,700円+税(税込1,870円)


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