top 本と展示展覧会ピックアップ東京目黒のコミュニケーションギャラリーふげん社で野村恵子「Naked Flowers」が開催

東京目黒のコミュニケーションギャラリーふげん社で野村恵子「Naked Flowers」が開催

2024/04/26

^{©Keiko Nomura}

東京目黒のコミュニケーションギャラリーふげん社で野村恵子「Naked Flowers」が開催される。

野村恵子は、兵庫県神戸市生まれの写真家で、2020年から沖縄を拠点として活動している。大阪ビジュアルアーツ専門学校を卒業後に渡米し、LAやSanta Feで写真を学んだ。1999年に初の写真集『DEEP SOUTH』（リトルモア）を発表して以降、女性のポートレートや、街、空、海、山などの風景を主な被写体に、自らの感覚や記憶や感情を刻みつけるように撮影した、エモーショナルな表現が高く評価されてきた。2019年には、信州・小谷村を舞台にした写真集『Otari-Pristine Peaks 山霊の庭』で林忠彦写真賞を受賞した。

本展では、2021年から2023年まで、アーティスト・レジデンスで訪れたポーランドとスペイン、台湾で撮影したヌードポートレートを中心に、約30点展示する。

ポーランドには、二度滞在しており、2021年の最初のレジデンスではコロナ禍の影響が散見され、次に訪れた2022年には隣国のウクライナで戦争が始まり、避難民をいたるところで目にする時期だった。そのレジデンスの成果で写真集『Melody of Light』（BWA Wrocław）を出版している。また2023年には、スペインの北東部で、イスラエルとバスクから来たアーティストたちと、大自然の中で寝食を共にしながら滞在制作をした。

パンデミックや戦争というカタストロフィが起こったこの数年に、海を越え、さまざまな地域で人々との交流を経験したことによって、野村は、それぞれの地における日常や人生があるという当たり前のことを再認識したという。野村の写真に写る、万物に等しく降り注ぐ太陽の光と、自然の中で衣服を身につけず動物のようにのびのびと振る舞う人間たちの姿は、あらゆる争いを生じさせる国境という境界線や、人種や文化という隔たりを矮小なものに感じさせる。また、被写体の身も心も解き放つ、野村の写真家として、人間としての度量を感じさせると同時に、写真を通したコミュニケーションの喜びを素直に思い出させてくれる作品でもある。

本展に合わせて、スペインで撮影した作品をまとめた大判ZINE『Naked Flowers』（私家版）を発売する。

■展覧会情報
野村恵子「Naked Flowers」
会期：2024年5月3日（金）～5月26日（日）
時間：12:00〜19:00（土日は18:00まで）
休廊日：月曜日
会場：コミュニケーションギャラリーふげん社
住所：東京都目黒区下目黒5-3-12

■関連イベント
①オープニング・レセプション

2024年5月3日（金・祝）15:00〜17:00

自由参加
https://fugensha.jp/events/240503reception/

②ギャラリートーク野村恵子×佐藤正子（展覧会企画制作）

2024年5月25日（土）14:00〜15:30
https://fugensha.jp/events/240525talk/
チケットは、オンラインストアから購入：https://fugensha-shop.stores.jp/

_{※オンラインストアからの購入が難しい場合は、ふげん社（03-6264-3665）まで}

_{※配信チケットのアーカイブ視聴可能期間は2024年6月30日（日）まで}