山形県酒田市にある土門拳記念館で特別展「植田正治と土門拳 -巡りあう砂丘-」が開催される。
植田正治(1913〜2000)と土門拳(1909〜1990)はともに20世紀の日本を代表する写真家であると同時に、対照的な個性を持った作家としてしばしば比較されてきた。独自の演出的手法によって生み出される植田作品が「植田調(UEDA-Cho)」と称され国内外で高く評価されてきた一方で、土門は「絶対非演出」を掲げたリアリズム写真の旗手として広く知られている。
しかし2人は戦後まもなく写真雑誌の企画で鳥取砂丘における合同撮影会を行い、お互いの姿をレンズに収めるなど、その長いキャリアにおいてしばしば接点を持ってもいた。両者が多数の文章などに刻んだ写真美学からは、相違点のみならず様々な共通点も窺え、強烈な才能を持った2人のアーティストが戦後写真史を発展させてきた軌跡をも感じることができる。近年ではそうした視点から植田・土門の仕事を捉え直す言説も少なくない。
彼らの故郷である鳥取と山形(酒田)はともに「裏日本」と呼ばれ、広大な砂丘地帯を擁する地域だ。本展タイトルにおける「砂丘」は、植田作品の代名詞であるとともに、両者の写真家人生が時に同じ場所で交差するものであったことを示している。本展では約220点の植田・土門作品を通して改めてその足跡を振り返る。
- ■展覧会情報
特別展「植田正治と土門拳 -巡りあう砂丘-」
会期:2024年4月5日(金)~7月15日(月・祝)
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休廊日:会期中無休
会場:土門拳記念館
住所:山形県酒田市飯森山2-13(飯森山公園内)
■関連イベント
「こども写真教室」
4月29日(月・祝)10:00〜
参加無料・要予約
「砂丘撮影会2024 in 庄内砂丘」
5月11日(土)14:00〜
ナビゲーター:五十嵐丈(写真家・庄内出身)
酒田市浜中エリアにて開催(荒天中止)
参加者の作品は館内で展示
ペア入館券つき参加券1,200円・要予約
圓井義典氏講演会「植田正治と土門拳−2人の求めたもの」
日本の写真史を辿り直す著書『「現代写真」の系譜』(2022年)を上梓した圓井氏(写真家 / 東京工芸大学教授)が、写真と美術の歴史から植田と土門について語る。
5月25日(土)14:00〜
要入館料・要予約
ハービー・山口氏講演会「私が植田正治さんと土門拳さんから学んだもの」
生前の植田と交流を重ね、深い影響を受けたというハービー・山口氏(写真家)が、植田正治そして土門拳について語る。
6月9日(日)14:00〜
要入館料・要予約
学芸員によるほぼ月イチギャラリートーク
4月27日(土)、6月22日(土)いずれも14:00〜
要入館料・要予約
映画「砂の女」上映会(上映時間147分)
4月26日(金)18:00|5月18日(土)17:00|6月21日(金)18:00|7月6日(土)17:00
要入館料・要予約
【関連リンク】
http://www.domonken-kinenkan.jp/topics-news/news/20240312002.html
会期 | 2024年4月5日(金)~7月15日(月・祝) |
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会場名 | 土門拳記念館 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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