top 本と展示写真集紹介コムロミホ『猫のよう』

コムロミホ『猫のよう』

2024/05/12
髙橋義隆

コムロミホ『猫のよう』が刊行された。
 
コロナ中に初めて訪れた、しまなみ海道から尾道にかけての情景に魅了され、3年間通い続けたという。「島々の美しい風景や、おせっかいなほどに優しい瀬戸内の人々、そしてそこに伸び伸びと生活する猫の姿」を硬質なモノクロで表現する。カメラはライカM11にアポ・ズミクロン 35mmと50mmを使用している。

 

■作品について
しまなみ海道がつなぐ島々は美しく、青のグラデーションがどこまでも続いていく海道を抜けて、尾道へと辿り着いた
 
道中さまざまな人に出会った
瀬戸内には、おせっかいなほど親切な人がたくさんいる
島一周案内してくれたり、家でお茶をご馳走になったり、一緒にお酒を飲んだり
旅人である私を心から歓迎してくれた
その何気ない会話に、人の暖かさを感じながらシャッターを切った
 
そして、尾道の「猫の細道」に住む猫たちは
通りすがりの人たちに声をかけてもらい、撫でてもらい、とても幸せそうに暮らしている
その猫たちと、瀬戸内を旅する私を重ねて一つの作品にまとめることにした
 
尾道の坂の町を歩いていると、いろんな感情が湧いてきた
訪れる度に迎え入れてくれる人の温かさを感じる一方で
古家が自然へと移り変わっていく儚さに、人生の移り変わりを感じるようになった
 
変わらないように見えても変化し続ける日々
その一瞬を大切にしたいからこそ、シャッターを切っていきたい

 

■プロフィール
コムロミホ
福島県出身。スタイリストになることを夢見て、文化服装学院でファッションを学ぶ。撮影現場に携わっている中、カメラに興味を持ち始める。その後、カメラアシスタントを経て、現在は広告や雑誌で撮影。カメラに関する記事の執筆や講師も行う。またライフワークでさまざまな街へ旅しながら、ストリートスナップを撮り歩いている。そして、2020年にはカメラや写真が好きな人が集まるスペースとして、写真集専門の本屋兼ギャラリー「MONO GRAPHY Camera & Art」を東京都中央区日本橋小伝馬町にオープン。

 

  • コムロミホ『猫のよう』
  • 発行:MONO GRAPHY BOOKS
  • 発行年:2024年
  • 仕様:250×210mm、120頁、上製本、箔押し、写真手貼り、ダブルトーン印刷
  • 初版1000部限定

 

【関連リンク】
https://www.monography.shop/product/-/822?cs=true&cst=custom

関連記事

PCT Members

PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。

特典1「Photo & Culture, Tokyo」最新の更新情報や、ニュースなどをお届けメールマガジンのお届け
特典2書籍、写真グッズなど会員限定の読者プレゼントを実施会員限定プレゼント
今後もさらに充実したサービスを拡充予定! PCT Membersに登録する