top 本と展示展覧会ピックアップKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2024「SOURCE」が開催（1）

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2024「SOURCE」が開催（1）

2024/04/05

^{Claudia Andujar, Susi Korihana thëri, Catrimani, 1972–1974. Instituto Moreira Salles Collection}

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2024が2024年4月13日（土）～5月12日（日）まで開催される。2024年はテーマに「SOURCE」を掲げ、12の会場で13の展覧会を開催する。

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭だ。一千年の長きにわたって伝統を守りながら、その一方で先端文化の発信地でもあり続けてきた京都。その京都がもっとも美しいといわれる春に開催される。

日本および海外の重要作品や貴重な写真コレクションを、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展開し、ときに伝統工芸職人や最先端テクノロジーとのコラボレーションも実現するなど、京都ならではの特徴ある写真祭を目指す。

2011年の東日本大震災を受け、日本と海外の情報交換の稀薄さを私たちは目の当たりにした。それはおのずと双方の情報を対等に受信発信する、文化的プラットフォームの必要性への確信となった。日本はカメラやプリントの技術において世界を先導しているにもかかわらず、表現媒体としての「写真」はまだまだ評価されていない。ここに着目し、「写真」の可能性を見据えるべく国際的フェスティバルをたちあげ、この世界が注目する伝統と革新の街「京都」で実現することを誓った。

源は初めであり、始まりであり、すべてのものの起源である。それは生命の創造であり、衝突が起きたり自由を手に入れたりする場所であり、何かが発見され、生み出され、創造される空間である。人生の分岐点にかかわらず、私たちは岐路に立っており、原点に戻るか、新しいことを始めるかの間で揺れ動いている。生命、愛、痛みのシンフォニーが響き渡るのは、この神聖な空間からなのだ。その源で、無数の機会が手招きし、何か深い新しいものを約束してくれる。 2024年、KYOTOGRAPHIEは12の会場で13の展覧会を展開し、 SOURCEを探求し、オルタナティブな未来を望む。

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭共同創設者／共同ディレクター
ルシール・レイボーズ＆仲西祐介

また「KYOTOGRAPHIEネットワーク」と称し、「KYOTOPHONIE」や「KG+」などのイベントも併催される。

「KYOTOPHONIE」はKYOTOGRAPHIE京都国際写真祭の精神に基づき、新たに立ち上げた国際的なボーダレスミュージックフェスティバル。ワールドミュージック・現代音楽・クラシック・電子音楽・ストリートミュージックなど、さまざまなジャンルを超え、国境も超えた素晴らしい音楽のライブ演奏を京都の特別な空間で体験することができる。

「KG＋」は、これから活躍が期待される写真家やキュレーターの発掘と支援を目的とした公募型アートフェスティバルで、2023年に11回目を迎えた。京都から新たな才能を世界に送り出すことを目指し、意欲ある参加者を広く募集して展覧会を開催。KG+2023 SELECTでグランプリを獲得したジャイシング・ナゲシュワラン（Jaisingh Nageswaran）はパスカル・ボースをキュレーターに迎え、KYOTOGRAPHIE2024出展作家として展示を行う。

八竹庵（旧川崎家住宅）に設けられる「インフォメーション町家」をスタート地点とし、京都の街歩きと写真祭を楽しもう。詳細は KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2024「SOURCE」が開催（2）を参照。