旅をしながら夢を見ていた。いや、夢を見ながら旅をしていたと言うべきか。2000年、ミレニアムの年に僕は旅に出た。東アフリカ、ギリシャ、トルコ、東欧諸国……。硬くこわばっていた心と体がほぐれ、新たな生命(いのち)がよみがえってくる。
2000年4月から10月にかけ、写真評論家・飯沢耕太郎が旅した、東アフリカ(ケニヤ、タンザニア、ウガンダ)、ギリシャ、トルコ、東ヨーロッパ(ルーマニア、ハンガリー、チェコ)の瑞々しい記録。20年ぶりの思い出の地で飯沢はなにを見るのか。
のちに『歩くキノコ』(水声社、2001年)、『アフリカのおくりもの』(福音館書店、2001年)、『石都奇譚集』(サウダージ・ブックス、2001年)、『ザンジバル・ゴースト・ストーリーズ』(祥伝社、2013年)など、さまざまな名著誕生に繋がった重要な旅の記録、小説、そして旅行中に見た夢日記や絵画などを余すことなく掲載している。
■目次
一章 旅と夢のはじまり
[東京→ナイロビ(ケニヤ)→モンバサ→マリンディ→ラム→→モンバサ→ナイロビ]
二章 キタレの魚
[ナイロビ→キスム→エルドレット→キタレ→ナクル→ナイバシャ→ナイロビ/マチャコス→ナマンガ(タンザニア)→アルーシャ]
三章 バオバブの幽霊
[アルーシャ→モシ→ダルエスサラーム→ザンジバル→ムコアーニ(ペンバ島)→タンガ→モンバサ(ケニヤ)→ナイロビ]
四章 島の生活
[ナイロビ→アテネ(ギリシャ)→パロス島→アモルゴス島→アスティパリア島→ロードス島→マルマリス(トルコ)→エフェス→カッパドキア→アンカラ→イスタンブール]
五章 秋の国へ
[イスタンブール→ブカレスト(ルーマニア)→シナイア→ブラショフ→シギショアラ→クルージ・ナポカ→ブダペスト(ハンガリー)/ケチケメート→プラハ(チェコ)/プルゼニュ]
六章 目眩と祈り
[プラハ→イスタンブール(トルコ)→アレクサンドルーポリ(ギリシャ)/サモスラキ島→テッサロニキ→アテネ→ナイロビ(ケニヤ)]
七章 最後の旅
[ナイロビ→キスム→カンパラ(ウガンダ)→キスム→キタレ→ナクル→ナイロビ→モンバサ→マリンディ→ナイロビ→東京]
飯沢耕太郎『旅と夢:トラヴェローグ 2000年4月~10月』
発行:東京キララ社
発売日:2024年3月1日
仕様:四六判(127mm×188mm×22mm)、320ページ
定価:2,500円(税別)
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