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「写真の会」会報88号

2024/03/22
髙橋義隆

「写真の会」会報第88号が発行された。
 
第33回「写真の会」賞の選考過程のドキュメント、受賞作品『Channeled Drawing』の作者である小松浩子氏のインタビューを収録している。

 

■内容
・これまでの写真の会賞受賞作品
・第33回写真の会賞『Channeled Drawing』(作者・小松浩子)
・第33回写真の会賞 特別賞「2B Channel」(https://youtube.com/@2bchannel606、主宰者:渡部さとる)
 
■[第33回写真の会賞]選考会、文字によるドキュメンタリー
1.候補作一覧
2.候補作の紹介
3.最初の投票結果
4.票を移動してゆく
5.2B Channelの真価
6.カメラ雑誌が消えた受け皿としてのYouTube
7.権威主義について
8.ふげん社と印刷業界の現状
9.『想像上の妻と娘に~』と『Channeled~』の応援演説
10.『スーベニア』と『TEKIYA』のデッドヒート
11.最終投票へ
12.最終演説の応酬、投票へ
 
■選評
「共感できない作品を推す」タカザワケンジ
「人の像の行方」深川雅文
「なぜ、いま寺田健人なのか?」河島えみ
「選評 二〇二三」アイハラケンジ
「写っているものへの関心に回帰」から考える」沖本尚志
 
■「沈黙の光」あるいは「露呈した闇」に至る道 小松浩子 『Channeled Drawing』 インタビュー
1.ライブハウスと高校生活
2.祖父と写真の思い出
3.フォトラボと印刷会社の時代
4.iMacとWebデザイン
5.バンド活動とその終焉
6.金村修ワークショップの門を叩く
7.ライカM3と工場資材置き場
8.30 mロール紙と初個展
9.「もの派」とブロイラースペース
10.暗室作業と絶対物量
11.「音の壁」と「ビジュアルの壁
12.「風景」じゃなくて「見本」
13.「フォトグラム」と「殺人現場」 
14.アメリカでの展示とその反応
15.特徴的なタイトルと写真の会賞受賞

 

「写真の会」の活動について
西井一夫が呼びかけ文を起草し、1988年12月3日、発会の会合が東京・有楽町マリオン14階の朝日新聞社の談話室で開かれた。第1回の参加者は、生井英考、伊藤俊治、大島洋、柏木博、加藤哲郎、川本道子、鈴木志郎康、鈴木一誌、高島直之、丹野清和、中村富貴、西井一夫、日高敏、松山厳、宮本靖亜規。4回の会合の後、第1回の写真の会賞が決まり、89年5月、受賞パーティーが有楽町、レバンテ3階で開かれた。第1回受賞作品は「幸運の町」(大島洋)、「夢の走り」(鈴木清)、「上海紀聞」(中川道夫)で、それぞれに10万円贈られた。尚、自分の作品が推薦されたことで、大島洋は選考委員を辞退する。このことがきっかけになって、写真家を会員に入れないという約束が生まれた。

 

  • 「写真の会」会報88号
  • Magazine of The Society of Photography No.88
  • 発行:写真の会
  • 初版発行日:2024年1月20日
  • 仕様:A4、48頁、印刷1色、中綴じ製本
    初版発行:300部 
  • 特別定価:1,000円(税別)

 

【関連リンク】
http://shashin-no-kai.com

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