著者の川津悦子はニューヨークに在住している写真家・コラムニストである。1972年東京生まれ。高校卒業後の1991年英国淑徳チェルトナム・カレッジへ1年語学留学する。デザイン会社へ就職後、1997年にニューヨークへ渡米。2001年にスクール・オブ・ヴィジュアル・アーツ写真科を卒業する。アーティスト・エージェンシー「アート+コマース」で9年働き、現在はニューヨークと東京を拠点にアートシーンについて執筆している。
アートスクールへの長期留学を足掛かりに海を渡り、ニューヨークに移り住んで今年で25年を迎えた川津悦子が、ニューヨークのアートシーンを書き綴ったのが本書『写真をめぐるクロニクル』である。
2009年から2022年まで雑誌『フォトコン』へ掲載されたコラム記事をまとめ、ソーホーのブティックで見つけた写真集『木村伊兵衛のパリ』に始まり、美術館やギャラリーで出会った作品、ウェブサイトで見つけた赤ちゃんの世界を撮るママ写真家、大御所写真家の訃報、コロナ禍で見えてきたことまで、写真をめぐる文字通りの年代記(クロニクル)となっている。
911によって21世紀における世界情勢の方向が決定づけられたが、とくにアメリカにおいてはそれは顕著である。そんな状況下におけるニューヨークでの写真を中心にしたアートシーンがどのような変遷を経てきたか、その一端が垣間見える内容となっている。
- 川津悦子『写真をめぐるクロニクル』
- 価格:1,980円(税込)
B5判/モノクロ/200ページ
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