著者の後藤繁雄は1980年代より編集者、アートプロデューサーとして数々の企画に携わり、現代アートの分野において最先端の活動を続けている。とりわけ現代の写真については並ぶ者がないほどに精通し、多くの才能を見出してきている。
「DXやAIなどの技術革新が急速に進み、メディア環境が激しく変化する社会において、「現代写真」について語り、思考することほどエキサイティングなことはない」と後藤は述べている。本書は様々なメディアに発表した数多のインタビューやテキストから精選した81本を、作家ごとに再構築した内容となっている。
ロバート・フランクからヴィヴィアン・サッセン、横田大輔など気鋭の写真家・アーティストと協働し続ける後藤繁雄が、いま「写真」とは何かを考え、提供してくれる1冊である。
■本書に登場する「現代写真」アーティスト 全54組
ロバート・フランク/森山大道/ウィリアム・エグルストン/スティーブン・ショア/ジェフ・ウォール/トーマス・ルフ/トーマス・シュトルート/ヴォルフガング・ティルマンス/ジョエル・マイヤーウィッツ/ナンシー・ダベンポート/ボリス・ミハイロフ/マーティン・パー/アンデルス・ペーターセン/アントワン・ダガタ/トーマス・デマンド/カンディダ・ヘーファー/ライアン・マッギンレー/ピーター・サザーランド/スティーヴン・ギル/ヴィック・ムニーズ/ロー・エスリッジ/アン・コリアー/オラフ・ブルーニング/アレッサンドラ・サンギネッティ/ステファン・バーガー/エラッド・ラスリー/シャルロット・デュマ/JR/ベアト・ストロイリ/上田義彦/ラルフ・ギブソン/津田直/蜷川実花/シャーロット・コットン/横田大輔/志賀理江子/小山泰介/緒方範人/赤石隆明/川島崇志/磯部昭子/多和田有希/小林健太/細倉真弓/ジョン・ワーウィッカー/ヴィヴィアン・サッセン/ネルホル/山田弘幸/若木信吾/アレック・ソス/大竹伸朗/エマヌエーレ・コッチャ/名和晃平/スタン・ダグラス
■プロフィール
後藤繁雄(ごとう・しげお)
編集者、クリエイティブディレクター、アートプロデューサー、京都芸術大学教授。
坂本龍一、細野晴臣、奈良美智、篠山紀信、荒木経惟、蜷川実花、名和晃平らのアーティストブック、写真集を多数編集。また「エスクァイア日本版」「high fashion」「花椿」など、雑誌等でのアーティストインタビューは1,000人に及ぶ。キュレーターとして五木田智央、田名網敬一、篠原有司男、やなぎみわ、長島有里枝、澤田知子らの展覧会を行ったほか、若手アーティストの登竜門である「AATM(アートアワードトーキョー丸の内)」を小山登美夫らと17年にわたりプロデュース、審査を行う。京都芸術大学では「コンテンポラリーアートストラテジー」などの講座で20年以上にわたり教鞭をとり、優れた研究者、アートスタッフ育成にも力を入れている。文化庁メディア芸術祭審査員などを歴任。自身でも現代写真ギャラリー「G/P gallery」を主宰し、Paris PhotoやUnseen Photo Fairなどの国際的なフォトアートフェアに出展。横田大輔、小山泰介、細倉真弓、小林健太らを世界に売り出す。企画・プロデュースした大型美術館展には「篠山紀信展 写真力」(全国30館を超すロングラン大ヒットとなり、入場者数も100万人を突破した)や「蜷川実花 虚構と現実の間に」などがある。
著書・編書多数。写真関連の著作に『東京広告写真』『写真という名の幸福な仕事』『ノマディズム』『現代写真アート原論』『超写真論 篠山紀信 写真力の秘密』などがある。
- 後藤繁雄『現代写真』
- 著者:後藤繁雄
- カバー写真:ヴィヴィアン・サッセン
表紙写真:横田大輔- デザイン:林修三
- 定価:本体価格3500円+税
- 発行:2023年
仕様:A5判/608ページ/並製
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