聖心女子大学4号館の展示スペース「BE*hive」にて、展示「子どもと放射線~「ヒロシマ」をテーマに~」が開催。
気候変動による自然災害や戦争など、現代ほど途上国や先進国を問わず「子ども」にとって不条理がはびこる時代はないのかもしれません。
「子どもと不条理」を大きなテーマとし「子どもと放射線」をサブテーマにした本展では、特に「ヒロシマ」の放射線が与えた甚大なる影響・問題について、作家の作品を通じて焦点化します。
「ちっちゃい こえ」
詩人 アーサー・ビナード
『ちっちゃい こえ』(童心社)は、丸木俊と丸木位里の大連作「原爆の図」を土台に、詩人のアーサー・ビナードが脚本を手がけた紙芝居です。本展では、その上演現の映像を展示します。人体に影響はないといわれる、しかし、「あとから あとから ころされる。サイボウを こわすものが そらから ふって、つちに もぐって、からだの なかまで もぐりこ む」--。詩人が見出した「原爆の図」のもうひとつの物語。すべての生き物の「サイボウ」に耳を傾けることが、放射線の本質を感じ取る入り口になります。
「記憶の解凍」
peaceアーティスト 庭田杏珠
庭田杏珠は、戦前の広島のモノクロ写真をAIでカラー化したのち、写真提供者とのていねいな対話と考証のもと、手作業で色補正を繰り返し、鮮やかな「記憶の色」を再現しています。子どもたちの穏やかな日常は、また同時に、その後の想像を絶する惨禍を想起させるものでもあります。写真の彼方の子どもたちが体験したことを思うこと。その切実は、現在も尚、課題として残されています。
「ひろしま」
写真家 石内 都
石内都は、皮膚や衣類を時間の器と考え、目に見えないものを撮りたいと写真を撮り続ける写真家として広く知られています。本展では、被爆者の遺品を撮った写真集『ひろしま』より、作品の一部を展示します。今見てもオシャレだと感じるようなワンピースや水玉のブラウスなど、女性と子どもの衣類の数々は、1945年8月6日の朝に一瞬にして奪われた日常と、言いようもない痛みを伝えています。
- ■展覧会情報
子どもと放射線~「ヒロシマ」をテーマに~
会期:2023年10月30日(月)~2024年4月22日(月)
時間:10:00〜17:00
休廊日:日曜日、祝日
入場料:無料
会場:聖心女子大学4号館 展示スペース「BE*hive」
住所:150-8938 東京都渋谷区広尾4-2-24 聖心女子大学4号館
【関連リンク】
https://kyosei.u-sacred-heart.ac.jp/event/kodomo_2/
出展者 | 子どもと放射線~「ヒロシマ」をテーマに~ |
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会期 | 2023年10月30日(月)~2024年4月22日(月) |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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