吉田志穂「この窓から見えるものが変わったとしても」©Shiho Yoshida
東京工芸大学 写大ギャラリーで東京工芸大学創立100 周年記念展 吉田志穂展「この窓から見えるものが変わったとしても」が開催されている。
- 「この窓から見えるものが変わったとしても」は解像度をキーワードにした新作です。解像度とは、画像を構成する密度のことで、その密度が高いほど高画質になります。最近では、物事の理解や思考が明確な人に対して、あの人は解像度が高い、といった使い方もされています。あらゆる機器は高解像度を目指して開発されており、多くの人はそれを望みます。しかしデジタル全盛の現在において、フィルム写真に独特な味を感じたり、わざと低解像度の古いコンパクトデジタルカメラを使用したりする若者も多く見受けられます。高解像度のものに違和感を覚える、または低解像度のものに愛着を感じる人も少なくありません。
- 本作では、まず、高解像度のデジタルカメラで撮影した写真を数メートルの大きなプリントにします。それをあらゆる解像度、機種のカメラで再度撮影しました。使用したカメラは、8×10inchのシートフィルムを使用する大型カメラから、「写ルンです」や2005年製造のコンパクトデジタルカメラなど多岐に渡ります。同じ写真を撮影しているのにも関わらず、カメラの機種によって完成する写真は大きく異なります。カメラによってファインダーという窓は異なり、そこから見えるものも変化します。そのどれにも個性と魅力があると吉田は考えます。
- 本展は、「この窓から見えるものが変わったとしても」を中心に、「測量|山」などの代表作をご覧いただきます。木村伊兵衛賞受賞後、初の新作を交えた個展です。
- (企画担当 勝倉崚太)
東京工芸大学創立100 周年記念展
吉田志穂展「この窓から見えるものが変わったとしても」
会期:2023年11月10日(金)~2024年1月31日(水)
時間:10:00〜19:00
休廊日:木曜日、日曜日、祝日(2023年12月27日~ 2024年1月4日、2024年1月12日〜1月14日)
会場:東京工芸大学 写大ギャラリー
住所:164-8678 東京都中野区本町2-4-7 5号館(芸術情報館)2F
■プロフィール
吉田 志穂(よしだ しほ)
千葉県に生まれる。東京都を拠点に活動。2015年東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。2022年第46回木村伊兵衛賞受賞。主な展覧会に、2021年「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol.18」(東京都写真美術館)、2021年「あざみ野フォト・アニュアル とどまってみえるもの」(横浜市民ギャラリーあざみ野、神奈川)、2020年「TOKAS-Emerging 2020」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京)、2018年「Quarry / ある石の話」(ユミコチバアソシエイツ、東京)など。2014年「第11回写真 1_WALL」グランプリ受賞、2017年「第11回 shiseido art egg」入選、「Prix Pictet Japan Award 2017」ファイナリスト。
【関連リンク】
https://www.shadai.t-kougei.ac.jp
出展者 | 吉田志穂 |
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会期 | 2023年11月10日(金)~2024年1月31日(水) |
会場名 | 東京工芸大学 写大ギャラリー |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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