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福岡のLIBRIS KOBACOで王露写真展「Frozen are the winds of time」が開催

2023/12/16

王露「Frozen are the winds of time」©Wang Lu

 

福岡のLIBRIS KOBACOで王露写真展「Frozen are the winds of time」が開催される。

 

「第47回木村伊兵衛写真賞」最終5名にノミネートされた中国山西省出身の写真家・王露(Wang Lu)さん。
造本設計を町口覚さんがされた同名の写真集は、ページを開く前から素晴らしい写真集だとわかってしまう程…。
私の目は表紙に写る彼女の父の写真に釘付けになってしまったのです。
来年2024年まで開催をする王露さんの写真展 『Frozen are the winds of time』
寒い時期にはなりますが、LIBRIS KOBACOを暖めてみなさまをお待ちしております。
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私はまだ亡くなった母の日記を読むことが出来ない。
心の隅っこにあるたくさんの小さな後悔がいつも泡のように広がり読むことを拒否させているからだ。
王露の写真集『Frozen are the winds of time』は、彼女の母の日記を写した写真から始まる。
海の向こうに暮らす私の知らない家族。
王露の父と母だ。
写真家・王露の父親は、彼女が12歳の時に事故により脳に損傷を受け精神障害の診断がくだっている。
ページをひらくと彼は拳や手のひらでシャッターを遮るように顔を隠し、ときに真っ直ぐに娘の向けるカメラのファインダーをじっと見つめている。
そして、その父に寄り添いながら共に暮らす彼女の母も写真に写る。
もちろん写真の中の家族は、私の家族ではない。でもそこに写る私の家族ではない写真が私の家族と交差していく。
私は開くことが出来ない私の母の日記の存在を感じながら、王露の写真集のページを開く。
心の中の後悔の泡が少しだけ消えるのを感じながら。

 

■プロフィール
王露(Wang Lu)
中国山西省太原生まれ。
武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。東京藝術大学美術研究科先端芸術表現専攻修士修了。普段見過ごしている時間、記憶、日常生活などを写真メディアにより可視化し、現実世界を描写したり架空のストーリーを創作。主な賞歴に、KG+SELECT Awards(2022) 、Portrait of Japan 入賞(2021)、LensCulture Critics’ Choice 2020 Award(2020)、Reminders Photography Stronghold「COVID-19 パンデミック」公募展最優秀賞(2020)、キヤノン第2回SHINES入選(2019)、キヤノン写真新世紀佳作 (2019)、第20回写真「1_WALL」ファイナリスト(2019)など。2022年、British Journal of Photographyが選ぶ今年注目の写真家に選出された。
 
■展覧会情報
王露写真展「Frozen are the winds of time」
会期:2023年12月2日(土)~2024年1月14日(日)
時間:13:00〜18:00
休廊日:火曜日、水曜日、年末年始(12/25〜1/5)
会場:LIBRIS KOBACO
住所:福岡市中央区大手門3-2-26 田中ビル401
 
【関連リンク】
http://libris-kobaco.com/exhibition

展覧会概要

出展者 王露
会期 2023年12月2日(土)~2024年1月14日(日)
会場名 LIBRIS KOBACO

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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