©︎SATO Shintaro, Courtesy of PGI
コミュニケーションギャラリーふげん社で佐藤信太郎 個展「Boundaries」が開催される。
佐藤信太郎は、1969年、東京生まれの写真家。土地が持つ固有の雰囲気「地霊(ゲニウス・ロキ)」をテーマに、主に東京をフィールドに、連綿と続く歴史の多層的なレイヤーと人の営みを、写真を通して捉えている。代表作としては、鳥の目でもなく犬の目でもない非常階段という中間の眼差しで夕暮れ時に東京を撮影した『非常階段東京』シリーズで、2009年日本写真協会賞新人賞を受賞。また、東京スカイツリーの建設を多点観測した『東京|天空樹 Risen in the East』(いずれも青幻舎)で2012年林忠彦賞を受賞している。
本作「Boundaries」は、2021年「CHIBA FOTO」で初公開され、2023年3月にPGIで本シリーズ初の個展が開催されました。今展では、同シリーズの異なるプレゼンテーションで、未発表の最新作を含む約16点を展示する。
本作「Boundaries」は、前作「The Origin of Tokyo」の撮影の際に、皇居がかつて海に面した場所で、その境界から都市(江戸/東京)が発展していったことに興味を持ったことが制作のきっかけだ。
佐藤の住むエリアには、かつて東京湾に面し、海と陸の境界であった数キロ続く崖があります。鬱蒼と草木が生い茂るその崖を数年間撮影し、異なる季節に撮影した複数の写真を使用して一枚の写真を作り上げる。写真に写る草木の形に沿って切り抜いた画像を複数枚組み合わせ、組み替えることを何度も繰り返してイメージを作り上げていく過程は、恣意性を極力廃した作業であり、突然思いもよらない全体像に到達することがある、と佐藤は言う。
異なる時間、異なる場所が有機的に絡み合い、密度高く、質量が感じられるような写真は、多層的な境界のあり方を美しく表象している。
また、その果てしない組み替え作業によって、複数の写真が重なったデータを統合する際、グリッチ(バグ)が偶発的に生成される。それらを用いて本作はさらなる展開を見せており、本展ではその一端も見せる。
会期中には写真評論家の上野修をゲストに招き、ギャラリートークを開催する。
また、佐藤信太郎の都市夜景シリーズ「夜光」「非常階段東京」「東京|天空樹」の作品を13点使用した、ふげん社企画制作の2024年大判カレンダー「発光する都市」(デザイン:田中せり)を個展初日に合わせて発売する。
- ■展覧会情報
佐藤信太郎 個展「Boundaries」
会期:2023年10月5日(木)~10月29日(日)
時間:火〜金 12:00〜19:00、土・日 12:00〜18:00
休廊日:月曜日
会場:コミュニケーションギャラリーふげん社
住所:〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12
■関連イベント
ギャラリートーク 佐藤信太郎×上野修(写真評論家)
日時:10月15日(日)14:00〜15:30
参加費:1000円(会場観覧・オンライン配信)
チケット販売▶︎ https://fugensha-shop.stores.jp/
※アーカイブ視聴可能期間は 2023年11月12日(日)まで
【関連リンク】
https://fugensha.jp/events/231005sato/
出展者 | 佐藤信太郎 |
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会期 | 2023年10月5日(木)~10月29日(日) |
会場名 | コミュニケーションギャラリーふげん社 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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