top 本と展示展覧会ピックアップ王子直紀写真展「川崎」がphotographers’ galleryで開催

王子直紀写真展「川崎」がphotographers’ galleryで開催

2022/03/10

王子直紀写真展「川崎」がphotographers’ galleryで開催される。
 
神奈川県川崎市にて撮影された作品を展示する。川崎市は県の最東端に位置し、多摩川に沿って東西に細長く広がっている。
 
東海道や中原道、大山道などの街道沿いには古くから栄える街が点在し、東側の臨海部から西側の丘陵部にかけては、戦前から京浜工業地帯の中核を担った工業地域、繁華街、高層住宅街や新興住宅地、果樹園など、性格の異なる地域が混在している。
 
王子は活動初期から現在まで、厖大な量のスナップショットを撮り続けることで川崎という場所に関わってきた。「川崎」では、場所をあからさまに象徴するようなものが写されることはなく、そこに暮らす人や動植物、看板や建物などが、ときにはてらいなく真正面から、ときにはブレやボケをともなって写されている。
 
王子はそうした写り方を、効果や演出としてではなく、カメラという光学装置を媒介にすることでしか得られない原理的なものとして肯定し、受け入れてきた。
 
そうして写された写真はどこか馬鹿馬鹿しさや滑稽さ、ときには寂しさや機知を感じさせると同時に、その場所に触れさせられたような感覚を与える。王子にとって「川崎」は、象徴的ではないものを撮り、カメラの原理を肯定し続けるなかで川崎という場所を立ち現そうとする試みとなっている。
 
また、2020年3月より小冊子シリーズとして『川崎』の刊行を始めている。本展に併せ第4号を刊行予定だ。
 
【展示内容/インクジェットプリント12点】

 

王子直紀写真展

「川崎」

2022年3月13日(日) ~ 4月3日(日) 

12 00 − 20 00 会期中無休

会場:photographers’ gallery


◎新刊のご案内【3月13日発売予定】
『川崎 4』A5判変形/カラー32頁/900円+税
発行:KULA 発売:photographers’ gallery
 
【写真家プロフィール】
王子直紀(おおじ・なおき)
1977年、東京都生まれ。東京造形大学卒業。
「XXXX STREET SNAPSHOTS Vol. 1~Vol. 12」を連続展として毎月開催 (photographers' gallery・東京、2006) 、「Cult of Personality」 (photographers' gallery・東京、2007)、「牛島」 (新宿ニコンサロン・東京、2009)、「川崎」 (明治大学 Gallery ZERO・神奈川、2009)、「那覇・川崎」 (photographers' gallery・東京、2011)、「吐噶喇」 (photographers'
gallery・東京、2014)ほか個展・グループ展多数。写真集に『KAWASAKI 576』 (photographers' gallery、2003)、『TELOMERIC』 (photographers' gallery、2006)、『吐噶喇』(KULA、2014)など。

 

【関連リンク】

https://pg-web.net

 

展覧会概要

出展者 王子直紀
会期 2022年3月13日(日)~ 4月3日(日) 
会場名 photographers’gallery

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

関連記事

PCT Members

PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。

特典1「Photo & Culture, Tokyo」最新の更新情報や、ニュースなどをお届けメールマガジンのお届け
特典2書籍、写真グッズなど会員限定の読者プレゼントを実施会員限定プレゼント
今後もさらに充実したサービスを拡充予定! PCT Membersに登録する