top 本と展示写真集紹介カタリココ文庫8号 対談と随想 畠山直哉+大竹昭子『見えている パチリ!』を刊行

カタリココ文庫8号 対談と随想 畠山直哉+大竹昭子『見えている パチリ!』を刊行

2022/02/24

文筆家、大竹昭子のセルフ出版シリーズ「カタリココ文庫」。

 

「カタリココ文庫」8号となる、写真家・畠山直哉と文筆家・大竹昭子の対談、および畠山直哉による随想『見えている パチリ!』を刊行する。
 
畠山直哉は写真家だが、すぐれた文章家でもある。本書に収めた「心の陸前高田」は『新潮』2021年4月号に掲載されたものだが、カタリココ文庫に収めて長く読まれる状態にしておきたいと思い、今回カタリココ文庫に収録した。
 
陸前高田にあった実家が大津波で流され、母を亡くして以来、彼は故郷に通って撮影してきた。しかし、パンデミックという「新たな出来事」がそれに重なり、帰郷がままならなくなる。ふるさとが遠のいていくような不安、自分の言動に慎重にならざるを得ないような風潮、倫理観に縛られて直感的に行動できなくなっている状況、結果を性急に求めすぎる傾向……。
 
シームレスにつながっていく畠山の抱く社会への懸念は、私たちが日々感じながらも深く考えてはいない事柄を明らかにする。それらを分かりやすい例を挙げながら粘り強く思考する彼の姿に、読者は圧倒され、また勇気づけられることであろう。
 
昨年10月に畠山と大竹は本書のための対談をおこなった。ふたりには『出来事と写真』(赤々舎)という対談集があるが、そのつづきにあたるこの対談では、急がずに、社会の動きに翻弄されずに、「出来事」以降の時間を自分のなかに抱え込んで行きつ戻りつしながら考えることの意義が確認される。

 
発売日 2022年2月28日
著者 畠山直哉、大竹昭子
判型 文庫版(w105×h148mm)、並製、カバー無し
表紙 NTラシャ 130kg 
頁数 85ページ  
定価 1100円(税込価格)
発行所 カタリココ文庫
編集協力 大野陽子、大林えり子(ポポタム)
装幀 横山 雄+大橋悠治(BOOTLEG) 
装画・写真 畠山直哉

 

【関連リンク】

hthttps://katarikoko.stores.jp

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