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富士フイルム、台湾に最先端半導体材料工場を新設

2023/05/28

富士フイルム株式会社は、電子材料事業をさらに拡大するため、台湾に最先端半導体材料の工場を新設する。今回、半導体材料の台湾現地法人であるFUJIFILM Electronic Materials Taiwan(フジフイルム エレクトロニクス マテリアルズ タイワン) Co., Ltd.(本社:台湾新竹市、総経理:Alex Chang、以下FETW)が、台湾新竹市に新たな土地を取得し、CMPスラリーやフォトリソ周辺材料を生産する新工場を建設。2026年春に稼働させる予定だ。
 
また、台南市にある既存工場(台湾第3工場)でも設備増強を実施。建設中の新棟にCMPスラリーの製造設備などを導入し、2024年春に稼働させる計画。尚、新工場の建設と既存工場への設備増強をあわせた設備投資額は、約150億円。
 
半導体は、5G/6Gによる通信の高速・大容量化、自動運転の拡大、メタバースの普及などを背景に、年率約10%の市場成長と高性能化の進展が見込まれている。
 
富士フイルムは、フォトレジストやフォトリソ周辺材料、CMPスラリー、ポストCMPクリーナー、薄膜形成材、ポリイミドなど半導体製造の前工程から後工程までのプロセス材料、イメージセンサー用カラーフィルター材料をはじめとしたWave Control Mosaic(WCM)を展開している。
 
また、これらの幅広い製品のみならず、グローバルな安定供給体制や高い研究開発力、顧客との強固な信頼関係を生かして、事業拡大を進めている。現在、CMPスラリーの生産設備の導入(日本)やポリイミドの製造設備の増強(ベルギー)など国内外で積極的な設備増強を行い、半導体の需要増への対応を進めている。
 
今回、FETWは、急成長する台湾の半導体市場に対して製品供給能力を拡大するため、新竹市に土地を新たに取得し、最先端半導体材料の新工場を建設する。新工場では、最新鋭の製造設備や品質評価機器を導入し、CMPスラリーやフォトリソ周辺材料の現地生産体制と技術サポート体制を強化。製品倉庫も設置して、顧客要望にきめ細かく対応できるデリバリー体制を構築する。また、太陽光発電パネルを導入し、環境負荷の低減にも取り組むとともに、近接する台湾第1・第2工場のオフィス機能を新工場に統合し、工場間の連携強化を図っていく。
 
台南市にある台湾第3工場では、建設中の新棟にCMPスラリーの製造設備などを導入する。新工場の建設と既存工場への設備増強で、CMPスラリーなどの大幅な生産能力拡大を図り、半導体の需要伸長と現地の迅速供給へのニーズに応えていく。
 
今後、台湾では、新工場を加えた4拠点の生産体制の下、高い品質基準を満たす製品のタイムリーかつ安定的な供給を図るとともに、伸長が予想される半導体需要を先取りする投資で現地の生産・開発・品質保証体制をさらに強化していく。なお、今回の新工場の建設や既存工場への設備増強に伴い、約50名の新規雇用を計画している。
 
富士フイルムは、積極的な設備投資などにより事業成長を加速させ、2030年度には電子材料事業で5,000億円の売上を目指す。今後も、最先端半導体材料の開発・提供を通じて、半導体業界の発展に貢献していくとのことだ。
 
【関連リンク】
https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/9400

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