top 本と展示展覧会ピックアップAlt_Medium、イイダユキ個展「THEWEDDING」開催

Alt_Medium、イイダユキ個展「THEWEDDING」開催

2023/05/14

イイダユキは2016年にDo’sNiko(大阪)で開催された個展「わたしは毎日うけいれる。そして、広げた風呂敷はたたむ。」を皮切りに精力的に作品発表を行い、2019年には第8回EMONAWARDファイナリストに選出、2020年には清里フォトアートミュージアム(山梨)に作品が収蔵されるなど、着実にキャリアを積み上げている写真家だ。
 
今回Alt_Medium(東京)で発表される作品「THEWEDDING」では写真というメディアを“最も短い演劇”とたとえるイイダが、死に見えない「死」と、その関係性を結婚式という舞台で表現する。
 
これにより2022年に結婚したイイダが配偶者の「死」を演劇的に演出することで、結婚を期に感じた違和感や不条理を浮かび上がらせる。
 
本展覧会では二人が入籍した2022年3月から2023年3月までに撮影された中から選び抜かれた作品を展示する。

 

夫が死んだ。去年結婚したばかりだった。
 
“愛情って情熱とか欲望とは全く違う場所に存在するのだと思う。”
たまたま読んでいた小説の一節に妙に納得していた時期だった。
私と夫は10年以上も付き合った間柄で、コロナを言い訳にして結婚を先延ばしにし続けていたのだけど、それがどうしてこうなったのか。いつのまにか、当たり前のような流れで、気づいたら結婚していた。あまり考えもせず、特別なきっかけがあったわけでもなく、ある時から急に、私たちは夫婦になったのだ。
 
私が夫を手にかけようと思ったのは、憎いからじゃなかった。夫が死んだら悲しいかどうかを試したくなったから。
死んだ夫を見て、何だか実感が湧かない、死をもっと実感したいと感じた。私は夫の死体を撮ることにした。プリンターから出てきた彼の顔を見て、私は納得した。夫を殺したときよりも、より鮮明に。
 
その「グラフィック」を集めてコレクションを作ってみた。結婚写真のように、部屋に飾れるように。オリジナルラベルも作って、1枚1枚を大切に愛している。
 
−イイダユキ

 

【展示概要】
展示名:イイダユキ個展「THEWEDDING」
会場:Alt_Medium
住所:東京都新宿区下落合2-6-3堀内会館1F
会期:2023年5月26日(金)~5月31日(水)
時間:12:00〜19:00 ※最終日〜17:00まで
電話:03-5996-8350
 
【プロフィール】
イイダユキ
1991年島根県生まれ
2014年高知大学生涯教育課程グラフィックデザイン専攻卒業
2017年-現在京都芸術大学写真学科在籍中
〔受賞歴〕
2019第8回EMONAWARDファイナリスト
2020ヤング・ポートフォリオ-清里フォトアートミュージアム7点写真収蔵
〔展示〕
2016個展「わたしは毎日うけいれる。そして、広げた風呂敷はたたむ。」/Do’sNiko(大阪)
2019KYOTOGRAPHIEKG+グループ展BeyondthePortrait/ギャラリー富小路(京都)
2020グループ展ヤング・ポートフォリオ受展/清里フォトアートミュージアム(山梨)
2021グループ展桑迫伽奈・イイダユキ「夜になりすます。/PHOTOGALLERYFLOWNAGOYA(名古屋)
 
【関連リンク】
https://altmedium.jp/post/713281877021245440/イイダユキ個展the-wedding

展覧会概要

出展者 イイダユキ
会期 2023年5月26日(金)~5月31日(水)
会場名 Alt_Medium

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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