top 本と展示展覧会ピックアップ東京・新宿のTOTEM POLE PHOTO GALLERYにて田凱企画、楊哲一写真展「山水 -あるいはフロンティアの消滅- 」が開催

東京・新宿のTOTEM POLE PHOTO GALLERYにて田凱企画、楊哲一写真展「山水 -あるいはフロンティアの消滅- 」が開催

2023/04/24

東京新宿のTOTEM POLE PHOTO GALLERYにて田凱企画による楊哲一写真展「山水 -あるいはフロンティアの消滅- 」が開催される。
 
作者は、台湾のセメント企業による石灰石採掘の痕跡を長期間にわたって撮影し、産業中心のシフトや、政治的要因により、台湾、中国、それから東南アジアへ採掘現場の地理的拡大を記録してきた。産業の標準モデルは、国境を越えて影響を及ぼしている。その中、台湾企業の主な採掘方法は、採掘後の山が巨大でフラットな土台のような外観を与えるため、「削頂」工法と呼ばれている。企業側の視点からすれば、まさに自然を征服した人類への賛辞としているようだ。
 
展示では、4×5の大型カメラで撮影した写真を中心に、工事での消耗品リスト、現場の等高線図、採掘計画などの資料もおさめ、ビデオ映像で構成する。2008年北京オリンピックの後、産業の中心が東南アジアへシフトしたため、その足跡も呈示する。それと同時に、「ゴーストタウン」と呼ばれる中国の奥地都市オルドスで撮影した空っぽのコンクリート住宅街も展示する。石灰石採掘で自然破壊の一途だが、それで得たものとしてのコンクリートは、オルドスでは人類にとって未曾有の葛藤と矛盾を見せてくれる。
 
この作品では、宋の時代を代表する絵画美術である「山水画」を模倣するような手法で表現した。古典的な美意識を伺いながらも、近代社会の過酷な側面を露呈させたのを見取られる。都会人の見えないところで、新しい「山水」が越境し、ランドスケープを書き換えていくのである。
 
【展示概要】
楊 哲一「山水 –あるいはフロンティアの消滅–」
Yang Cheyi “Trans-regional Landscape / 山水跨域 “
会期:2023年5月16日(火)~5月28日(日)
時間:12:00~19:00
休廊:月曜日
会場:TOTEM POLE PHOTO GALLERY
 
【プロフィール】
楊 哲一(Yang Cheyi)
1981年台湾宜蘭県生まれの写真家。現職 台湾児童撮影芸術学会理事長。ドイツKUNSTLERHAUS BETHANIEN駐留アーティスト。流浪的撮影空間アートディレクター。TRUEiinバトミントンブランド創立者。
 
・学歴
国立台湾大学生物環境工学学科博士課程中退
国立成功大学資源工学学科修士課程卒業
国立台北科技大学土木工学学士卒業
 
・個展
2020年 “山水-楊哲一 ” 台北市立美術館 台北 台湾
2019年 “搗蛋-楊哲一写真個展” 海馬迴光画廊 台南 台湾
2018年 “山水/造山-楊哲一写真個展” 清華大學芸術センター 新竹 台湾
2016年 “空城計-楊哲一写真個展” KUNSTLERHAUS BETHANIEN ベルリン ドイツ
2016年 “夢想家-台北藝術攝影博覽會特展”,華山芸文中心 台北 台湾
2014年 “蘭陽溪-楊哲一写真個展” 流浪的攝影空間 台北 台湾
2013年 “造山-楊哲一VS盧彥鵬写真デュアル展” 平等芸術中心 廈門 中国
2012年 “山水-楊哲一写真個展” 海馬迴光画廊,台南,台湾
2012年 “山˙海˙今-楊哲一VS李立中写真デュアル展” 八樓當代芸術画廊 台北 台湾
2011年 “重生-楊哲一写真個展” 田園画廊 羅東 台湾
2010年 “被遺忘的童年” 中央研究院生図美学空間 台北 台湾
2010年 “重生” 台中新光三越FNAC撮影走廊 台中 台湾
2010年 “重生” 台東糖廠 台東 台湾
2006年 “不確定的年代” 台北新光三越FNAC撮影走廊 台北 台湾
 
・受賞
2015年 清里フォトアートミュージアム社会貢献賞
2013年 清里フォトアートミュージアムYoung Portfolio
2013年 TOP20中国コンテンポラリー写真新銳賞
2012年 桃源創作賞グランプリ
2011年 浙江麗水国際写真文化祭ベスト写真家賞
2010年 高雄賞入選
2009年 第七回桃源創作賞入選
2008年 第六回桃源創作賞入選
2007年 清里フォトアートミュージアムYoung Portfolio
2007年 第25回桃園美展入選
2007年 數位內容學院數位創作徵件
2006年 台北新光三越FNAC写真ギャラリー年度作家
 
・コレクション
2013年 清里フォトアートミュージアム収蔵
2013年 国立高雄美術館収蔵
2012年 国立高雄美術館収蔵
2012年 国立台湾美術館青年芸術家収蔵
2011年 中央研究院デジタルセンターにてデジタルコレクション
2007年 清里フォトアートミュージアム収蔵
 
・出版
2016年 『邊境童話-小小攝影家的異想世界』
2011年 『Taiwan Photo台湾写真芸術博覧会』
2010年 『一座島の43種の旅行』
2010年 『1990年代以降の台湾においての批判的写実写真』
2009年 『台湾写真BAZAAR-台湾コンテポラリー写真家78人』
 
・レクチャー
台湾国内外において高校、大学、写真協会および企業団体などで100回を超えるレクチャーを行った、
その中でも、TED’x tainanでのレクチャーが好評であった
 
・その他職務など
2015年 TIVAC写真賞審査員
2015年 佛光大学社会科兼任講師
2012年 国立成功大学通識教育センター兼任講師
2012年 誠品コラム作家
2012年 中央研究院コンテポラリー写真芸術社指導教員
 
【関連リンク】
https://tppg.jp/trans-regional-landscape/#more-95875

展覧会概要

出展者 楊 哲一
会期 2023年5月16日(火)~5月28日(日)
会場名 TOTEM POLE PHOTO GALLERY

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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