東京中野のスタジオ35分で池野詩織写真展「ぬかるみの記憶」が開催される。
池野詩織さんとの出会いはちょうど10年ほど前で、僕がスタジオ35 分を始めて間もない頃でした。当時から彼女は精力的に写真の活動をしていたのですが、ちゃんと作品を見せてもらったのは今回が始めてで、その作品は彼女が幼少の頃から訪れていた祖父母の住む佐渡島の写真でした。
とても個人的な写真なんですが、不思議と自分自身の記憶とも結びつき、流れゆく時間への想いが静かにこみ上げてきました。
本展示の為に作家自身はじめて手焼きのカラープリントに挑戦しています。
ぜひ見にお越しください。
スタジオ35分 酒 航太
■展示概要
池野詩織写真展「ぬかるみの記憶」
会期:2023年3月15日(水)~4月8日(土)
時間:16:00〜22:00(※1ドリンクオーダー制)
休廊日::日曜・月曜・火曜
会場:スタジオ35分(東京都中野区上高田5-47-8)
作家在廊日:毎週土曜日
日本海に浮かぶ稲妻のような形をした佐渡島の、真ん中に祖父母の家がある。
幼少期は田植えの季節のたびに島に渡り、田んぼでよく遊んだ。
田んぼの中のお玉杓子や跳ねる蛙を姉と競って捕まえた。
春は筍を掘って、夏は海で泳いだ。
都市生まれの私にとって、この島の自然は特別だった。
祖父母の家は3年前と空き家になり、それを機に久しぶりに来島した。
家主をなくした家は、あっという間にあらゆる生物に飲み込まれていた。
懐かしさと入り混じって、わたしは不思議な違和感を感じていた。
そして記憶を辿るように、祖父母の家と島の記録をはじめた。
池野詩織
【写真家プロフィール】
池野詩織(いけの・しおり)
1991年神奈川県生まれ。写真家。近年では主にファッションや音楽、コマーシャルなど、ジャンルを問わず様々なシーンで写真表現の活動を続けるほか、展示の開催や作品集の発表など、東京を拠点に国内外で精力的に活動している。commune Pressより写真集『オーヴ』を出版。2022年にUSの写真出版レーベルDeadbeat Clubよりzine『SADO』を出版。
【関連リンク】
https://35fn.com/exhibition/shiori-ikeno-exhibition/
出展者 | 池野詩織 |
---|---|
会期 | 2023年3月15日(水)~4月8日(土) |
会場名 | スタジオ35分 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。