top 本と展示展覧会ピックアップ清里フォトアートミュージアム「細江英公の写真:暗箱のなかの劇場」展

清里フォトアートミュージアム「細江英公の写真:暗箱のなかの劇場」展

2021/11/15

細江英公《薔薇刑 作品32》 1961年 ⒸEikoh Hosoe

 

7月17日(土)から清里フォトアートミュージアム「細江英公の写真:暗箱のなかの劇場」展を開催している。

 

同館館長でもある細江英公は、戦後日本の写真を切り拓く中心的な存在として長年にわたり活躍し、世界的にも高い評価を受けている写真家だ。戦後間もない時期、記録を重視するリアリズム写真が時代を席巻するなかで、写真家は被写体との関係性によって表現をつくり出していくもの、との認識に立って、エロスと肉体のテーマに挑んだ『おとこと女』(1961年)、三島由紀夫を被写体とした『薔薇刑』(1963年)、舞踏家・土方巽と幻想世界を創出した『鎌鼬』(1969年)など、物語性の高い作品を次々と発表した。

 

本展では、これらの代表作を発表時のヴィンテージ・プリントにて展示。また、初のデジタル撮影による立体作品〈人間ロダン〉(2008年)、1960年制作の映像作品《へそと原爆》、知られざる写真絵本など約160点を展示する。


「暗箱(あんばこ)」とは大きな箱型のカメラのことである。一人の表現者が暗箱を通して繰り広げてきた半世紀にわたる芳醇な写真世界を振り返る展覧会となっている。
 
写真家プロフィール
細江 英公(ほそえ・えいこう)
1933年、山形県米沢市に生まれ、東京で育つ。1951年、富士フォトコンテスト・学生の部最高賞受賞をきっかけに、写真家を目指す。1956年「東京のアメリカ娘」で初個展。1959年、東松照明、奈良原一高、川田喜久治らとともに写真家によるセルフ・エージェンシー「VIVO」を結成。海外でも数多くの展覧会が開催される一方で、国内外でワークショップをはじめとする写真教育やパブリック・コレクションの形成等、社会的な活動にも力を注いだ。2003年「生涯にわたり写真芸術に多大な貢献をした写真家」として、英国王立写真協会より創立150周年記念特別勲章を受章。2007年、写真界のアカデミー賞といわれるルーシー・アワード(米)のビジョナリー賞を日本人として初受賞。2007年、旭日小綬章、2008年、毎日芸術賞を受賞。2010年にはナショナル・アーツ・クラブ(米)より、写真部門の生涯にわたる業績賞を日本人で初めて受賞。同年、文化功労者として顕彰された。2017年、旭日重光章を受章。東京工芸大学名誉教授。1995年より清里フォトアートミュージアム初代館長。

 

細江英公《おとこと女 作品20》 1960年 ⒸEikoh Hosoe

 

細江英公《鎌鼬 作品17》 1965年 ⒸEikoh Hosoe

 

「細江英公の写真:暗箱のなかの劇場」
会期 2021年7月17日(土)~12月5日(日)
休館日 毎週火曜日(7/17~8/31は無休)
開館時間 10:00~18:00(入館は17:30まで)

 

【関連リンク】

https://www.kmopa.com/category/current/

展覧会概要

出展者 細江英公
会期 2021年7月17日(土)~12月5日(日)
会場名 清里フォトアートミュージアム

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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