山形県東根市にある「まなびあテラス」で、5周年記念として「野村佐紀子 ノクターン」が開催されている。
山形県東根市は日本一のさくらんぼ生産地として知られ、豊かな田園地帯に囲まれている。一方で交通網のインフラは整備され、工業団地には先進企業が集い、住みやすい町として発展してきた。
野村は今回の展示にあたり、東根市で2年にわたって撮影を行った。写し出されたものは、若き生命に満ちたエデンの果実、カタルシスの空を横切る鳥たちの影、生と死の陰影が交差するカーテンの小部屋、降り積もる静寂がすべてを覆う真っ白な雪原。すべてが東根でありながら、野村佐紀子の新しい世界として写し出されている。それは幸せなまちの表層ではなく、その光に表裏一体として寄り添う闇のようにも見える。
本展ではこれまでの作品から選んだ「野村佐紀子の世界」、東根市に関わる人物を撮影したポートレイトを中心にした「HIGASHINE」、同じく東根市で撮影し、野村の心象風景を写したかのような「ノクターン」の3部構成となっている。
野村佐紀子の次なる展開を予感させる展示に期待したい。
会期 2021年12月4日(土)~2022年1月30日(日)
開館時間 10時~18時(12/4、11、18、25、1/8の土曜日は20時まで)
休館日 2021年12月13日(月)・27日(月)・29日(水)~2022年1月3日(月)・11日(火)・24日(月)
会場 東根市公益文化施設 まなびあテラス 市民ギャラリー・特別展示室
入場料 一般500円(フリーパス制 高校生以下無料)※障がい者手帳をお持ちの方とその付添者1名無料
同時発刊 写真集『野村佐紀子 ノクターン』
2冊組 定価2,000円(税別)
写真 野村佐紀子/アート&エディトリアル・ディレクション 長澤章生/
デザイン 中島浩/プリンティング・ディレクション 高栁昇(株式会社東京印書館)
発行 2021年12月4日
発行人 長澤章生
発行所 Akio Nagasawa Publishing
〒104–0061 東京都中央区銀座4–9–5 銀昭ビル6F
印刷 株式会社東京印書館
【写真家プロフィール】
野村佐紀子(のむら・さきこ)
1967年山口県下関市生まれ。1990年九州産業大学芸術学部写真学科卒業。1991年より荒木経惟に師事。1993年より国内外写真展、写真集多数。おもな写真集に、『裸ノ時間』(平凡社)、『闇の音』(山口県立美術館)、『夜間飛行』(リトルモア)、『黒闇』(Akio Nagasawa Publishing)、『TAMANO』(Libro Arte)、『雁』(BCC Co., Ltd.)、『Another Black Darkness』(Akio Nagasawa Publishing)、『Ango/Sakiko』(bookshop M Co.,Ltd.)、『愛について』(ASAMI OKADA PUBLISHING)、『GO WEST』(Libro Arte)、『春の運命』(Akio Nagasawa Publishing)などがある。
【関連リンク】
https://www.manabiaterrace.jp/event/art-gallery/nomura-sakiko-nocturne/
出展者 | 野村佐紀子 |
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会期 | 2021年12月4日(土)~2022年1月30日(日) |
会場名 | 東根市公益文化施設 まなびあテラス |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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