
©Wataru Furuta
東京・恵比寿の「AL」にて、写真家/映像作家 古田亘による個展「STORYSCAPES」が開催される。
俳優、タレントらのイメージビジュアルを数多く手掛けている古田氏。広告やテレビ番組、映画、舞台などに関わるスチール写真では、被写体の本質を見抜いて描くだけでなく、役柄の美の演出まで担える創造的な伴走者として高い評価を受けている。制作・演出上の意図を増幅し、見るものを引き込むセレブリティフォトを創りあげられる手腕には、プロデューサーやディレクターとしての彼のキャリア、映像作家としての資質も生きている。
一方で彼は近年、多重露光を用いた独自の風景写真シリーズを発表し続けている。「離れた場所同士が何かの縁でつながっているという概念を、ビジュアルとして表現する試みとしてスタートした」という同シリーズでは、大きなスケールで陰影豊かに描き留められた森や川、大地などが、地理的な情報のレベルから全く自由に解き放たれ、見る側の心のなかに新しい物語を綴り始めるようなスリリングな劇場感覚を備えている。2024年から25年にかけて国内外のアートフェアで発表されてプリント作品の人気も高く、大きな反響を集めてきた。カメラを通して向き合う対象が人物なのか風景なのかを問わず、何らかの物語性をプラグインできる。それが古田氏特有の写真術なのだ。
本展は、古田氏にとって約10年ぶりの個展。彼のクリエイションと魅力を横断的に「STORYSCAPES」と言い表しながら、初めて全体像を見渡せる場として企画された。多重露光の風景写真シリーズをメインに、約60点のプリント作品を展示・販売する。
近年、共に充実したフォトセッションを続けている俳優・玉城裕規の未公開カットを含め、ポートレートや様々なアーカイブも組み入れる構成となる。また、自作の写真集やポストカードセットなども紹介・販売する。
■展示概要
古田 亘「STORYSCAPES」
会期 : 2025年11月21日(金)~ 11月27日(木)
時間 : 12:00~19:00(最終日は18:00まで)
会場 : AL(東京都渋谷区恵比寿南3-7-17)
休廊日:会期中無休
■関連イベント
ギャラリートーク(1)
2025年11月21日(金)18:30~19:00
作品解説=古田 亘、聞き手=西森英行(演出家)
入場無料
ギャラリートーク(2)
2025年11月22日(土)15:30~16:30
作品解説=古田 亘、聞き手=飯沢耕太郎(写真評論家)
入場無料
■プロフィール
古田 亘(ふるた・わたる)
写真家 / 映像作家
1971年、静岡市生まれ。CICカナダ国際大学卒。制作会社にてさまざまなメディアコンテンツを手がけた後、2001年に株式会社ゴーグルを設立。浅野忠信初監督作品「トーリ」('04年)のプロデュースや、サーフドキュメンタリー映画「アドア」('07年)の監督として注目を集めた。その他にテレビ番組やキャンペーン、HELLO! PROJECTによる舞台公演、2.5次元舞台のためのデザインや写真、映像演出を数多く手掛けている。受賞歴に、BS-TBS功労賞('15年)、JPS展優秀賞(’16年)、APA写真部門入選('24年)など。自らの企画による「HELI-X VISUAL ART EXHIBITION」(’23年、ラフォーレ原宿)も注目を集めた。
http://www.watarufuruta.com/
| 出展者 | 古田亘 |
|---|---|
| 会期 | 2025年11月21日(金)〜11月27日(木) |
| 会場名 | AL |
| 会場の住所 | 〒1500022 東京都渋谷区恵比寿南3-7-17 |
| URL | https://al-tokyo.jp/news/furutawataru_storyscapes/ |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。


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