Photo & Culture, Tokyo
コラム

空間の夢

田村玲子の2冊目の写真集『空間の夢』がasterisk booksより刊行された。刊行に合わせ、Gallery NIWでは9月20日より同名写真展が開催される。

 

田村は、写真制作を開始して以来20年以上に渡り、ある土地を被写体としている。そこにはかつて軍の基地が広がっていたが、現在は国営公園などとして整備されている。幼い頃から変遷を眺め続けてきた、広大な空間の別世界のような佇まいに今も惹かれ続けていると言う。

撮影時の現実は「私」という個にのみ開かれていたはずなのに、完全ではないにしてもそれを他者と共有できてしまう。写真という装置にとっては当たり前のことだが、田村はその事実に毎回驚くとのことだ。

ひとりの作家がひとつの場所で、長い時間をかけ織り上げた、極めて私的な空間が写真を通じて他者と共振する。それは新たな公共性のかたちとも言えるだろう。

 

  • ■展示概要
  • 田村玲子「空間の夢」
  • 会期:2025年9月20日(土)~9月28日(日) 
  • 開廊時間:13:00~19:00
  • 休廊日:会期中無休
  • 会場:Gallery NIW
  • 住所:東京都文京区関口1-44-8

 

■オープニングレセプション

2025年9月20日(土)18:00〜


■写真集情報

田村玲子『空間の夢』

発行日:2025年 9月17日

解説:相馬 泰

編集:森下 大輔
デザイン:庄司 誠
翻訳: 有限会社 JEX

仕様:257×307mm、上製本、104ページ、掲載作品カラー60点

エディション:初版300部

定価:本体5,000円+税

■プロフィール

田村玲子(たむら・れいこ)
個展
2018 年 「The Zone」表参道画廊 東京
2013 年 「道のり」MUSÉE F 東京
2012 年 「生と空間」表参道画廊 東京
2010 年 「場所にて」UP FIELD GALLERY 東京
2009 年 「未分」ギャラリー山口 東京
2008 年 「空白の時間」ギャラリー山口 東京
2004 年 「場所の風景」新宿ニコンサロン 東京

グループ展
2017 年 「境界を見つめて」表参道画廊 東京
2015 年 「Mystery Train」表参道画廊 東京
2003 年 第9回鹿沼市立川上澄生美術館木版画大賞展
鹿沼市立川上澄生美術館 栃木 (酒井忠康賞受賞)
1999 年 第 67 回国際版画協会展 東京都美術館 東京

出版物
2018 年 『The Zone』赤々舎

展覧会概要

出展者 田村玲子
会期 2025年9月20日(土)~9月28日(日)
会場名 Gallery NIW
会場の住所 〒112-0014
東京都文京区関口1-44-8
URL https://gallery-niw.jp/access.html

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

 
 

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