©Junko Yamada
OM SYSTEM GALLERYでは2025年9月4日(木)から15日(金)の期間、山田淳子「わたしの百人の祖父母たち ー北方領土・元島民の肖像-」が開催される。
- 私の祖父は昭和二十年秋まで現在は北方領土とよばれている歯舞群島の志発島で漁師として暮らしていたが、昭和二十年九月に旧ソ連兵の侵攻により島を脱出し、その後は一度も島に帰ることなく亡くなった。
私は祖父から一度も島の話を聞いたことはない。家族から祖父が北方領土にいたことは聞いていたが、ずっと忘れていた。
自分のルーツを知るために釧路へ元島民である父の従兄弟に会いに行った時に「元島民に会って話を聞いて写真を撮る」ことを決めた。
祖父はなぜ島のことを話さずに亡くなったのか、それを知る術はもうない。しかし元島民に会って当時の話を聞くことはきっと祖父の記憶と重なるものがあるのではないかと思っている。
2025年は昭和100年であり、戦後80年を迎える年である。元島民の平均年齢は89歳を超え、存命の島民の数は5,000人を切っている。- 2019年から撮影を始めて6年で100余人の元島民の撮影を終えた。今回はこの元島民たちのポートレートを中心に展示をする。
展示はモノクロ100点、カラー10点を予定。また会期中、小泉悠(東京大学 先端科学技術研究センター 准教授)をゲストに迎えるトークイベントも予定している。
- ■開催概要
- 山田淳子「わたしの百人の祖父母たち ー北方領土・元島民の肖像-」
- 会期:2025年9月4日(木)〜9月15日(金)
- 時間:10:00~18:00
会場:OM SYSTEM GALLERY- 休廊日:火曜、水曜
■トークイベント
2025年9月13日(土)15:00~
ゲスト:小泉悠(東京大学 先端科学技術研究センター 准教授)
■プロフィール
山田淳子(やまだ・じゅんこ)
1982年、富山県生まれ。2006年、京都府立大学大学院文学研究科修士課程、国際文化学科東アジア文化交流専攻修了。2017年、北星学園余市高等学校存続写真冊子『いまを、生きる』(撮影カメラマン:戸澤裕司)の制作および関連写真展の企画を担当。2020年より「島々の記憶」と題した写真展を東京、大阪、富山、北海道などで開催。2025年8月、北海道新聞社より写真文集『わたしの百人の祖父母たちー北方領土・元島民の肖像―』を刊行予定。
小泉 悠(こいずみ・ゆう)
東京大学先端科学技術研究センター准教授(国際安全保障構想分野)
ロシア・旧ソ連諸国の軍事・安全保障政策 国際関係論
早稲田大学大学院修士課程を修了後、民間企業、外務省専門分析員等を経て、2009年、未来工学研究所に入所。2017年に特別研究員となり、2019年2月まで勤務。この間、外務省若手研究者派遣フェローシップを得てロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所に滞在したほか(2010-2011年)、国立国会図書館調査及び立法考査局でロシアの立法動向の調査に従事した(2011-2018年)。2019年3月、東京大学先端科学技術研究センター特任助教(グローバルセキュリティ・宗教分野)に就任し、2022年1月より同専任講師。2023年12月より現職。専門は安全保障論、国際関係論、ロシア・旧ソ連諸国の軍事・安全保障政策。
笹川平和財団上席フェローを兼任。
出展者 | 山田淳子 |
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会期 | 2025年9月4日(木)〜9月15日(月) |
会場名 | OM SYSTEM GALLERY(旧 オリンパスギャラリー東京) |
会場の住所 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル B1F |
URL | https://note.com/omsystem_plaza/n/n88632d8cdb6c |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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