私は写真というものを使い私自身の記憶の再構築を映像にしようと試みた。
1/4000秒の水の世界、1/10秒の世界、光を操り、時間を操り、レイヤーを使い、写真は真実を写すのか、いや、映し出すことができるのは写真家の真。
レイヤーを重ねるとは、時間と空間を重ねること。
時と空間の再構築。
世界は見たままではない。
私たちは何を美しいと感じるのか、見るということはどういうことなのか、そして映像とは。
見たものは目という物理的な光学装置を通して、脳に送られる。
脳が今までの記憶というデータベースと照合して映像化する。
人工知能画像生成と同じこと。
ただデータベースが個人の容量であるのに対し、AIは世界中の莫大なデータの中から画像を生成する。
今までの経験を通して蓄積されてきたデータから映像を再構築する。
人は一人一人違う景色を見ている。
網膜を通して認識された物理的な情報。
今までの画像のデータベースを脳の中で合成し再構築しているとすれば、AIにできないことは去来する感情に基づいた再構築、これすらもできるようになるかもしれないが、私たちが今取り組むべきことなのかもしれない。
そんなことを考えながら、私の経験してきた記憶の再構築に取り組んだ。
それは私の内なる風景写真と呼んでいいのかもしれない。
出展者 | 山口 晴久 |
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会期 | 2024年11月15日(金)~11月28日(木) |
会場名 | ソニーイメージングギャラリー銀座 |
会場の住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座5-8-1 銀座プレイス6階 |
URL | https://www.sony.co.jp/united/imaging/gallery/detail/241115/ |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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