長船恒利「在るもの」

「島田 1986」© Osafune Tsunetoshi

kanzan gallery 特別展示
在るもの
長船恒利 Osafune Tsunetoshi

当ギャラリーでは、毎年12月に、普段ギャラリーで展示をするような若手の作家にぜひ観てほしい作品の展示を「特別展示」として企画しています。その一環として、本年は、長船恒利(おさふね つねとし/1943-2009)の個展「在るもの」を開催します。

長船恒利は北海道小樽市に生まれ、小学生の頃から写真に親しみ、大学で電気工学を学んだ後に静岡で教員となります。20代半ばで病を得ながらも、1974年に写真家としての表現活動を開 始し、当時在住していた静岡県藤枝市の地下道の壁面にゲリラ的に写真を展示するなどの発表も 行います。その後「写真集団GIG」のメンバーとなり、新宿のギャラリー「PUT」、弘前や那覇での個展や、85年の「つくば写真美術館’85」への参加など精力的に活動を続けました。そして、その表現はコンピューター・アートや彫刻へと広がっていきました。

当展では、1970-80年代に撮影されたシリーズ「在るもの」から、1991年に刊行した同名の写真集(発行:FROG)に掲載された全23点を展示します。

【写真家プロフィール】
長船恒利 おさふね つねとし
1943 年、北海道小樽市生まれ。1964 年、北海道大学工業教員養成所電気工学科卒業。静岡県の高 校の教員になる。69 年から74 年、胃癌の手術を受ける。
74 年より静岡県藤枝市を拠点とし、同年から(76 年まで)藤枝市の地下道壁面を使用して写真を発 表。75 年、静岡の仲間と共に「集団 GIG」結成に参加。77 年から 79 年、「在るもの」シリーズ を、東京、弘前、静岡、那覇などで発表した。
80 年代はジャズ喫茶「JuJu」(静岡)での写真展、「つくば写真美術館’85」(茨城県)「現代日 本写真展」(バルセロナなどに巡回)などに参加、また音を用いたパフォーマンス、コンピューター アートにも取り組む。
1990 年、筑波大学大学院工学研究科(情報工学)内地留学。1991 年より 2000 年まで静岡大学非 常勤講師(情報教育)を務めた。2000 年代は、中欧のモダニズム研究や石彫にも取り組んだ。 2009 年の逝去後もその作品への関心は高く、「長船恒利 眼の眺め」(Gallery RAVEN、OGU MUG/2013 年)、「沖縄行」(photographers’ gallery、KULA PHOTO GALLERY/2015 年)などで展示が行われた。

【開催概要】
会期:2023 年 12 月 23 日[土]- 2024 年 1 月 28日[日]
火曜-土曜 12:00-19:00
日曜 12:00-17:00
*月曜定休 *入場無料
会場:kanzan gallery
http://www.kanzan-g.jp/
千代田区東神田 1-3-4 KT ビル2F
Tel. 03-6240-9807

【イベント】
GALLERY TALK vol.1
1月20日(土) 15:00~
白井嘉尚(美術家) × 菊田樹子(キュレーター)
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GALLERY TALK vol.2
1月21日(日) 16:00~
金村修(写真家) × 菊田樹子(キュレーター)

協 力:白井嘉尚、長舩知行 キュレーター:菊田樹子
アクセス:
JR横須賀線・総武快速線 「馬喰町」2番出口 徒歩3分/ 都営新宿線 「馬喰横山」A1出口 徒歩4分/
日比谷線 「小伝馬町」徒歩6分/都営浅草線 「東日本橋」徒歩6分

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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