2022年7月20日(水)から8月21日(日)まで、雑誌『写真』vol.2の刊行を記念して、片山真理個展「possession」を、コミュニケーションギャラリーふげん社にて開催する。
本展では、7月20日に発売となる雑誌『写真』vol.2「モザイク MOSAIC」のメインの口絵として掲載された新作〈possession〉を中心に展示される。
片山真理は、1987年群馬県出身の現代アーティスト。2012年東京藝術⼤学⼤学院美術研究科先端芸術表現専攻を修了。脛骨欠損という先天性四肢疾患のため九歳で両足を切断し、2005年、群馬青年ビエンナーレ奨励賞でのデビュー以後、自身で装飾を施した義足や手縫いのオブジェを用いたセルフポートレート、インスタレーションを制作し、2019年、ヴェネツィア・ビエンナーレ出展作と写真集『GIFT』で第45回木村伊兵衛写真賞を受賞した。
雑誌『写真』Vol.2のために撮り下ろされた新作〈possession〉は、前作〈leave-taking〉(AKIO NAGASAWA GALLERY GINZA、2021年)の続編にあたる。海外の美術館への収蔵が決まり、自作のオブジェを手放すことになったことが契機となった前作の「作品とは誰のものなのか?」という問いが、今作にも引き継がれているという。
『日本書紀』の月夜見尊に殺される保食神のエピソードに着想を得た〈Thus I Exist〉のオブジェや、《beast》の鱗の装飾が施された衣装が撮影に使用された。パッチワークで制作された人形や、さなぎのような衣装に身を隠す行為の不可視性は、今号のテーマである「モザイク」を彷彿とさせる。
女性だから、障碍者だから、というあらゆる属性に対してレッテルを貼ろうとする世の中に対し、どんなものでも「誰のものにもならない自由を持っている」と語り、制作を続ける片山の現在が確認できる。
会期中には、片山と同じ群馬県出身であり、『写真』vol.2に撮り下ろし作品を掲載している石内都と対談をおこなう。
また、誌上で古屋誠一と往復書簡を行なった小林紀晴と、『写真』統括アドバイザーである飯沢耕太郎のクロストークを開催もする。
【写真家プロフィール】
片山真理(かたやま・まり)
1987年群馬県出身。2012年、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。手縫いのオブジェやコラージュを制作し、それらを用いて演出を施したセルフポートレートなど、多彩な作品を制作。主な展示に2021年〈home again〉(ヨーロッパ写真美術館、パリ)、 2019年〈第58 回ヴェネチア・ビエンナーレ〉(ヴェネチア)、〈Broken Heart〉(White Rainbow、ロンドン)など。主な出版物に2019年『GIFT』(United Vagabonds)がある。2020 年第45 回木村伊兵衛写真賞を受賞。
【展示概要】
『写真』vol.2 モザイク刊行記念
片山真理 個展「possession」
会期:2022年7月20日(水)〜8月21日(日)
休館日:月曜日、8月11日(祝)〜8月15日(月)(夏季休業)
開館時間:
火〜金 12:00〜19:00
土・日 12:00〜18:00
会場:コミュニケーションギャラリーふげん社
〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12
TEL:03-6264-3665 MAIL:info@fugensha.jp
【関連リンク】
https://fugensha.jp
出展者 | 片山真理 |
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会期 | 7月20日(水)〜8月21日(日) |
会場名 | コミュニケーションギャラリーふげん社 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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