鬼海弘雄「PERSONA―坂東玉三郎」©Hiroo Kikai
東京ミッドタウンのフジフイルム スクエア 写真歴史博物館で企画写真展鬼海弘雄「PERSONA―坂東玉三郎」が開催される。
東京・浅草、浅草寺で人びとの肖像をとらえた膨大なシリーズ「PERSONA」で知られる鬼海弘雄。その鬼海が、プロの写真家として世に名をはせる以前の1976年に、五代目 坂東玉三郎を写した貴重なヴィンテージプリントと、残されたネガフィルムから厳選されたモダンプリント、計25点を初展示する。
鬼海が玉三郎の兄から依頼を受け、各地の公演に同行したのは、1976年5月から11月です。玉三郎26歳、鬼海31歳。歌舞伎役者としてすでに不動の名声を獲得していた玉三郎が、精力的に西洋の古典や近代劇に取り組み、舞台人としてさらなる地平を切り拓いていた時期にあたる。
鬼海の暗室で製作されたプリントは、その後、長い間封印されていた。病床の鬼海がそれらのプリントと再び向き合いサインを施したのは、撮影から実に40年を経てのことだ。
本展は、今もなおその名演が語り継がれるマクベス夫人や、三島由紀夫の『近代能楽集』における若き坂東玉三郎の姿を堪能いただくとともに、鬼海弘雄の代名詞である「PERSONA」に至るヴィジョンを探り、その魅力を再発見する試みだ。
また、恩師、哲学者の福田定良から贈られた愛用のカメラも特別展示する。
- ■展覧会情報
鬼海弘雄「PERSONA―坂東玉三郎」
会期:2026年1月5日(月)〜 3月31日(火)
時間:10:00~19:00(最終日16:00まで/入館は終了10分前まで)
休廊日:会期中無休
会場:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展
住所:東京都港区赤坂9-7-3(東京ミッドタウン ミッドタウン・ウェスト1F)
■プロフィール
鬼海弘雄 (きかい・ひろお)
1945年生まれ。山形県寒河江市出身。
法政大学文学部哲学科に入学し、哲学者・福田定良氏の教えを受ける。卒業後、トラック運転手、遠洋マグロ漁船乗組員などさまざまな職業に携わりながら写真をはじめる。テーマを厳格に追い続け、1973年より浅草・浅草寺で人びとを撮影したほか、インド、東京の各地を撮り重ねた。
主な写真集に『PERSONA』『INDIA』『東京迷路』。
1993年、第3回伊奈信男賞を受賞。
2004年、写真集『PERSONA』で第23回土門拳賞受賞。
2020年没、享年75。
【関連リンク】
https://fujifilmsquare.jp/exhibition/260105_05.html
| 出展者 | 鬼海弘雄 |
|---|---|
| 会期 | 2026年1月5日(月)〜 3月31日(火) |
| 会場名 | フジフイルム スクエア |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。


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