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ライカカメラ社、カメラおよび革新的な製品の世界的な需要拡大により写真事業の中核分野ならびに新規事業領域において売上成長を実現

2025/10/13

ライカカメラグループは、2024/2025年度において再び過去最高の売上を達成した。2025年に「ライカ I 」誕生100周年を迎え、収益性をさらに高めつつ、4年連続で過去最高売上を記録するという歴史的な成果を振り返っている。
 
売上は、2024年4月から2025年3月末までの期間で7.6%増加し、約5億9,600万ユーロ(前年度:5億5,400万ユーロ)に達した。主な成長要因は、中核事業である写真分野と、モバイル(スマートフォン)分野での売上増加。加えて、高品質なホームシネマプロジェクター(スマートプロジェクション)、ライフスタイルアクセサリー(時計)、高級オプティカルレンズ(アイケア)事業も大きく拡大し、グループ全体の売上高への寄与をさらに高めた。スポーツオプティクス分野については、厳しい市場環境にありながら堅調に推移し、前年同様ライカの第2の事業領域としての地位を維持している。
 
ライカカメラグループの持続的な成功は、戦略的な方向性が確かなものであることを示している。光学と機械の分野における専門性を基盤とした製品群に注力し、デザインと操作性のコンセプトを通じて、他にはない唯一無二の製品体験を提供し続けている。
 
ライカカメラ社CEOのマティアス・ハーシュは次のように述べている。「世界的に高まるカメラ需要に対して、私たちは“Made in Germany”の高品質な製品で応えています。前年度には、新しいカメラモデルに加え、「Leica LUX」アプリやミニプロジェクター「ライカCine Play 1」などの新製品も発表しました。私たちの事業成功は、イノベーション、そして自社によるグローバルな販売ネットワークの拡充に支えられています」
 

  • ■再び、すべての地域で成長を実現
    ライカカメラグループは、2024/2025年度において世界各地域で売上を伸ばした。中でも欧州は7.6%増と最も大きな伸びを示し、特にドイツ市場における11.4%の成長が寄与した。アジア(+7.3%)、北米(+6.2%)も堅調に推移している。中国(武漢)、日本(東京)、韓国(ソウル)などで新たにライカストアを開設し、国際的な販売ネットワークと戦略的に重要な市場でのプレゼンスをさらに拡大した。
     
    加えて、オンライン事業も12.5%の伸長を記録し、グループの成長に大きく貢献した。今後もリテールストアネットワークの拡大を継続するとともに、実店舗、オークション、Eコマースを統合したマルチチャネルモデルによって、ライカは独自の市場ポジションを築いている。
     
    ■写真分野における成功要因と革新的な新製品
    ライカカメラ社は、前年度に数多くの新しいカメラを発表し、これが売上成長に貢献した。現在も数少ないフィルムカメラの生産を続けている企業のひとつである。デジタルカメラでは、コンパクトなフルサイズカメラ「ライカQ3」が売上を牽引した。2024年9月からは43mmの単焦点レンズバージョンも加わり、さらにラインナップを拡充している。
     
    また、6000万画素を搭載したフルサイズシステムカメラ「ライカSL3」と、2400万画素の「ライカSL3-S」も高い需要を獲得した。さらに、小型コンパクトカメラとして「ライカD-LUX 8」が新たに登場。ライカMシステムでは、デジタルディスプレイをあえて排したアイコニックなフルサイズデジタルカメラ「ライカM11-D」を発表した。
     
    ■その他事業分野の拡大
    スポーツオプティクス分野では、ライカは前年度に狩猟や自然観察を超えた新たなターゲット層の開拓を開始した。双眼鏡「ライカ ウルトラビット カラーライン」はとりわけ冒険心あふれる人々や都市探訪を楽しむ人々、そして自然愛好家に向けた製品だ。並行してサーマルカメラや距離計測といった領域において、スポーツオプティクス製品群のさらなるデジタル化を進めている。
     
    モバイル分野では、Xiaomiとの戦略的パートナーシップがモバイルイメージング領域で引き続き良好に発展した。両社は2024年9月にライカ光学技術を搭載した「Xiaomi 14T」シリーズを発表し、2025年3月にはより深みと表現力をもたらす新しいライカ ズミルックスレンズを採用した「Xiaomi 15」シリーズを発表した。
     
    さらに2024年6月には、デジタルエコシステムを拡充し、iPhone向けのプロフェッショナルフォトアプリ「Leica LUX」を発表。現在までに100万回を超えるダウンロードを記録し、大きな成功を収めている。2025年2月には、シャッターボタンやズーム機能を備え、操作感や質感がクラシックなライカカメラに近いカメラグリップ「Leica LUXグリップ」も登場した。
     
    スマートプロジェクション事業では、2024年11月にホームシネマ向けラインアップを拡大し、自宅でも外出先でも自分のニーズに合った映画体験を楽しめるミニプロジェクター「Cine Play 1」を発表した。アクセサリー分野では、2025年2月に「ライカZM 12」を新たにリリースし、ウォッチコレクションを拡充。このモデルはタイムレスなエレガンスを備え、4種類の文字盤から選べる仕様となっている。

 
【関連リンク】
https://leica-camera.com/ja-JP

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