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「浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA」開催、テーマは「UNSEEN WORLDS まだ見ぬ世界へ」

2025/08/07

御代田町とアマナからなる浅間国際フォトフェスティバルPHOTO MIYOTA実行委員会は、2025年8月2日(土)から9月30日(火)まで、「浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA」を開催する。
 
2018年にスタートし、今年で6回目を迎える浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTAのテーマは、「UNSEEN WORLDS まだ見ぬ世界へ」。テクノロジー、自然、社会、そして個人の内面──。写真家たちは、既存の枠を超え、まだ私たちの知らない世界を力強く、そして鮮やかに描き出す。
 
■今年のキービジュアルに込めたメッセージ
今年のキービジュアルは、ブラジル人写真家Luisa Dörr(ルイーザ・ドア)の作品群「IMILLA」から、南米ボリビア高地の先住民女性を象徴する伝統衣装「ポジェーラ」を纏ったスケーターの少女たちの写真だ。かつて差別の対象でもあった伝統衣装をあえて身につけ、スケートボードという異なる文化と融合させる若い世代の女性たちの姿は、古いイメージや負の歴史に反抗する力強いメッセージを放ち、日本の裏側にある「まだ見ぬ世界」を映し出している。

 

 Luisa Dörr The Flying Cholitas〈2018〉


もう一つのキービジュアルはオランダの写真家Sander Coers(サンデル・クース)の「POST」から選ばれた。祖父母のアルバムをもとに、1940~90年代の風景や服装、色彩を模した偽の家族写真をAIで画像生成。そこには、実際の記憶とは異なる新たな物語が立ち上がる。男性性というものがいかに時代ごとに構築されてきたかを可視化し、写真や記憶の真正性を問いかける。AIの力を借りた、個人史とフィクション、記憶とジェンダーが交錯する新たな風景だ。

 

Sander Coers POST no.11<2023>

 

展示テーマ「Unseen Worlds  まだ見ぬ世界へ」
 
カメラは、その誕生以来、私たちの目では捉えきれない瞬間や現象を可視化する装置として進化してきました。
 光と影の中に潜む瞬間、時間の痕跡、感覚や記憶が織りなす世界――
 写真はそれらを写し出し、私たちを新たな発見と対話へと誘います。
 写真は単なる記録の手段にとどまらず、目に見えない現象や時間を可視化し、
 想像力や精神性を表現する手段として発展し、
 ものごとの裏に潜むストーリーや、感覚が生み出す非物質的な世界までを描き出します。
 アートフォトを通じて、見えるものと見えないものが交錯する瞬間を体験することで、
 私たちの意識を超えた未知の領域に触れる機会を提供します。
 本展覧会では、目に見えるものと見えないものの境界に立ち、
 多様な視点やアプローチで「まだ見ぬ世界」への扉を開き、
 カメラが拡大した人間の視覚の可能性の先に、未知なる領域を旅し、
 私たち自身の世界観、価値観を問い直すきっかけとなることを目指します。

 

■展示の見どころ
今年も国際色豊かな写真家たちがフェスティバルに参加する。


自然の中に潜む異質な美を捉えるフランスのElsa Leydier(エルサ・レディエ)やチェルノブイリの原発事故からの小原一真。レンズに蟻を忍ばせたり、鳥の動きを感知した自動シャッターで私たちの知らない動物の生態を見せてくれるStephen Gill(スティーブン・ギル)。コピー機を用いて日常品から新たな文脈を構築するTHE COPY TRAVELERS(ザ・コピー・トラベラーズ)など、全16作家・約300点の作品を通して、観客を「まだ見ぬ世界」へと誘う。

 


Stephen Gill  Best Before End〈2013〉 

 

THE COPY TRAVELERS 旅するOctagon〈2025〉


さらに、今年は株式会社アマナが所蔵する戦後の日本写真の企業コレクションである「アマナコレクション」より24作家、約200点のオリジナルプリント作品を展示。アマナコレクションがここまでの規模で一同に展示されることは初めての試みとなる。
 

小原一真 Fragments〈2015-2016〉


また、今年のフォトフェスティバルでは、メイン会場であるMMoP(モップ)だけでなく、御代田町内での屋外展示を初めて実施する。地元野菜が買える農家直売所や、縄文文化に触れられる町営施設「エコールみよた」、龍神伝説にちなんだ公園など、御代田ならではのユニークなスポットに作品が展示され、町を巡りながらアートを楽しむ、新たな回遊体験が楽しめる。
 
■フェスティバル参加写真家
Ronghui Chen(中国)、Sander Coers(オランダ)、Luisa Dörr(ブラジル)、Stephen Gill(イギリス)、Maren Jeleff / Klaus Pichler(オーストリア)、Elsa Leydier(フランス)、Laure Winants(ベルギー)、Karolina Wojtas(ポーランド)、石場文子(日本)、小原一真(日本)、小山泰介(日本)。konst(日本)、THE COPY TRAVELERS(日本)、富安隼久(日本)、松井祐生(関川卓哉)(日本)他

 

Ronghui Chen Meyer Lemon〈2020-2022〉

 

▼チケット購入者限定特典も!
・会場内外で便利なレンタルサービス
日中の暑い日差しを避けるため、遮光率・UVカット率100%の傘ブランドuntule(アントゥーレ)による傘の無料レンタルを利用できる。また御代田町内を快適に巡ることができる京都発の電動自転車BRUNO(ブルーノ)によるBRUNO Bikeレンタルも用意している。

untule(アントゥーレ)の日傘をレンタル

電動自転車BRUNO bileもレンタル可

・御代田町内の対象店舗でお得なサービス
フォトフェスティバル期間中、御代田町内の対象店舗でチケットを提示すると、割引やノベルティなど、特別なサービスを受けられる。※特典内容は店舗ごとに異なるので、詳細は回遊MAPを確認のこと。
 
▼フォトフェスティバルをさらに楽しむコンテンツ
・浅間国際フォトフェスティバル限定コンテンツで思い出づくり
会期中限定で、MMoPに韓国発のセルフフォトブースと、インスタントカメラ チェキ(instax)レンタルが登場。撮影した写真はそのままお持ち帰り可能! 撮ったその場で思い出を共有したり、PHOTO MIYOTAオリジナルデザインのフレームで、フェスティバルの思い出を形に残そう。

チェキ(instax)がレンタルできる

GENIC BOOTH Photoautomatのオリジナルフレーム

 
▼会期中はマルシェやワークショップなど、大人も子供も楽しめるイベントも開催!

 

・「Union Garden: the British festival in Miyota」
イギリスのグルメや直輸入のライフスタイル雑貨など約 30店舗が出店する3日間。ロンドンの野外マーケットのような雰囲気の中で買い物が楽しめる。
開催時期:8月15日(金)&16日(土) 10:00〜17:00、17日(日) 10:00〜15:00


 
・MIYOTA COFFEE WEEKEND by NAGANO COFFEE FESTIVAL
県内を巡回するコーヒーの祭典「長野コーヒーフェスティバル」から派生した「MIYOTA COFFEE WEEKEND」を今年も開催。全国から集う自家焙煎のコーヒー店、フー ドやグッズなど多彩な店舗が出店する。
開催時期:9月20日(土)9:00〜16:00、21日(日)8:00〜16:00


 

「浅間国際フォトフェスティバル」とは
「浅間国際フォトフェスティバル」は、浅間山麓の美しい自然の中で、さまざまな写真体験ができるアートフォトの祭典。2018年にスタートし、これまでに長野県御代田町の「PHOTO MIYOTA」を中心に、長野原町の「PHOTO KITAKARUIZAWA」、小諸市の「PHOTO KOMORO」など浅間山麓の複数の会場で、それぞれの自治体や地元企業と共同で開催してきた。
アマナが刊行するアートフォト専門誌『IMA』のエディトリアルディレクター・太田睦子のキュレーションのもと、国内外の優れた写真家たちの作品を屋内外に展示。さらにワークショップや写真教室など、写真の楽しさを提案する体験型のイベントや、長野らしいフードやクラフトなどが楽しめるマルシェイベントなども週末に実施。
2025年は浅間山の麓、豊かな自然に囲まれた御代田町で、この土地ならではの衣食住と多様な写真表現を楽しむ複合施設として誕生した「MMoP(モップ)」を会場とするフォトフェスティバル「PHOTO MIYOTA」を中心に開催。さらに今年は御代田町内の公園や公共施設にも展示を行う予定で、回遊性の高いアートフォトフェスティバルを目指す。


 

  • 「浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA」開催概要
    会期: 2025年8月2日(土)〜9月30日(火)
    定休日:水曜日(8月13日を除く)
    時間:10:00~17:00(屋内展示の最終入場は16:30まで)
    会場:MMoP(モップ)
  • 住所:〒389-0207 長野県北佐久郡御代田町大字馬瀬口1794-1
    入場料:入場無料/屋内展示鑑賞チケット1,200円(会期中何度でも利用可、中学生以下無料)
    主催:浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA実行委員会
    実行委員長:小園拓志(御代田町長)
    副実行委員長・総合プロデューサー:進藤博信(株式会社アマナ名誉顧問、一般社団法人MMoP 代表理事)
    エキシビションディレクター:太田睦子(『IMA』エディトリアルディレクター、アマナ所属)

 

【お問い合わせ】

浅間国際フォトフェスティバル2025 PHOTO MIYOTA実行委員会

press@asamaphotofes.jp


【関連リンク】
https://asamaphotofes.jp

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