東京目黒の金柑画廊で、石渡朋/チバサヤカ/長谷川諭子「過去に 回転して 窓の向こう」が開催される。
3人は同時期に東京綜合写真専門学校で写真を学んだ。卒業後、石渡は撮影の仕事をしながら、チバは一度写真から離れたものの、出産後に活動を再開し、長谷川は作家として作品を発表しながら、フィルムやデジタルなどの手法で、それぞれが制作を続けてきた。
時を経ての再会と、異なる時間を過ごしながらも写真との関わりを持ち続けていたことが、今回の展示へとつながった。それぞれが過ごしてきた時間は彼女たちの糧となり、写真にはその時にしか撮れないものがあるからこそ、時間そのものも写し込まれていく。
写真を続けていく道に決まった形はなく、決して容易ではないが、彼女たちは行きつ戻りつしながら歩みを続けてきた。
「過去に 回転して 窓の向こう」
私たち三人は、写真学生として同じ時間を過ごしたけれど、その後はまったく異なる道を歩
んできた。
見てきた景色も、積み重ねてきた時間も、それぞれに違っている。
それでもみんな自分のペースで、写真を撮り続けていた。
ある日の居酒屋で、石渡朋がふいに思い出したのが、「いつ/どこで/誰が/誰と/何をした」
という言葉あそびだった。無作為に紡がれた言葉が思いがけない組み合わせを生み、私たち
は笑い転げた。
今回展示をするにあたり、タイトルもその遊びにちなんでつけられた。
「いつ/なにが/誰が」「どこで/どうやって/なぜ」「どうなった(状況)」という要素を即興
で出し合い、偶然にできたセンテンスだ。
写真もあらかじめテーマを決めずに、三人が自由に持ち寄った作品を並べることにした。
言葉をつなげると、意図しない何かが立ち上がるように、それぞれの写真を並列させるこ
とで、新たな視点やイメージが開かれるかもしれない。
三人がばらばらに見ていたものの間に、そんな予期せぬ瞬間が訪れることを期待している。
(石渡朋/チバサヤカ/長谷川諭子)
本展「過去に 回転して 窓の向こう」は、ちょっとした言葉遊びからつけられたタイトルだ。言葉がイメージを表現しながらも文字という共通のかたちで表されるように、撮影方法はフィルム、デジタルと異なりますが、同じメディアで作品を発表する。
- ■展覧会情報
石渡 朋/チバサヤカ/長谷川諭子「過去に 回転して 窓の向こう」
会期:2025年7月5日(土)〜7月27日(日)
時間:12:00〜19:00
休廊日:月曜日〜水曜日
会場:金柑画廊
住所:東京都目黒区目黒4-26-7
■プロフィール
石渡 朋(いしわたり・とも)
1983年生まれ、神奈川県出身
2003年、東京綜合写真専門学校 写真芸術第一学科卒業
https://note.com/ishiwataritomo
チバサヤカ(ちば・さやか)
1982年栃木県宇都宮市生まれ
2003年、東京綜合写真専門学校写真芸術第一学科卒業
https://sayaka-chiba.com
長谷川論子(はせがわ・さとこ)
1981年大阪府生まれ
2004年、東京綜合写真専門学校写真芸術第一学科卒業
https://note.com/sa1000ko
【関連リンク】
https://kinkangallery.com/exhibitions/4156/
出展者 | 石渡 朋/チバサヤカ/長谷川諭子 |
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会期 | 2025年7月5日(土)〜7月27日(日) |
会場名 | 金柑画廊 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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