Palette 8; Palette 1; Palette 2; Palette 11, 2025, pencil, acrylic, paper, wood panel / ©Naritaka Satoh courtesy of SCENE
東京青山のSCÈNEで佐藤誠高「Wink」が開催される。
本展覧会は二部構成であり、第一部を2025年4月5日、第二部を6月21日より展示する。
第一部では、初発表となるコラージュ作品をオスカー・ニーマイヤー、ジャン・ロワイエ、ジャン・プリューヴェなどの家具と共に展示し、第二部では大型作品を中心としたペインティングを展示する。なお、家具につきましては、object d’art、es quartに協力を得ている。
■展覧会に寄せて(佐藤 誠高)
見ようとしなかったものを見ることで、確かであったはずのものが容易に不確かなものとなります。
見えている世界は自分というフィルターを通しての姿にすぎなく、自分が見ようとしているものだけでつくられた実体とはかけ離れた存在だと気づかされます。
広く深く見ようとすればするほど、現実はあやふやで不確かなものであると知るかもしれません。
■展覧会に寄せて(SCÈNE 山本 菜々子)
佐藤は、「リアル」ということをテーマとし、極めて緻密に描かれた鉛筆画の上から絵の具を重ね、人物の瞳や花の花弁などを抽象的な筆致で塗りつぶすというような作品を発表し続けていますが、佐藤の言葉を借りれば、これらにはそれぞれ、意識と無意識、あるいは、意識を集めていくことと無意識を受け入れていくこと、という役割が与えられています。
私から見れば、佐藤の作品はいつも発表の何ヶ月も前に完成しているように思えるのですが、佐藤に言わせれば、「まだまだ全然何も描けていない」のだそうで、それから何ヶ月もかけて、すでに私には完成しているように見える鉛筆画の部分に書き込みを加え、肌の肌理を整え、陰影を描き、朝も夜もなく一人でずっとアトリエに篭りきり、得体の知れない熱量をもって作品を作り上げていきます。
できあがった作品を見れば確かに数ヶ月前のそれとは違い、時に絵の具の色やマチエール、背景に手を加えられていることに気づきますが、鉛筆画の部分については目を凝らしてみても以前と何が違うのかはほとんど判然とせず、ただ圧倒的なリアルさという佇まいを纏っている点のみが数ヶ月という月日を感じさせます。
狂気じみた集中力で作り上げる鉛筆画の部分と、それを惜しげもなく大胆に塗りつぶす絵の具の部分。それぞれに与えられた意識、無意識という役割を考えると、佐藤が何を「リアル」と捉え作品をもって表現しようとしているかが見えてくるように思えます。
ここ最近、佐藤が、意識を手放していく部分についてもっと手放し、無意識を受け入れて自由になっていきたい、ということを言いだしました。
今回第一部で発表するコラージュ作品は、今まで通り鉛筆で人物の顔を描いており、ただこれまでと違うのは、その瞳を覆っているのが、佐藤が使用しているペーパーパレットを無作為にちぎった紙切れであるという点です。
無意識に使っているパレットに載った絵の具を見て、ふと、「これでいい」と思ったというところから本作品はスタートしており、佐藤が無意識というものについてより意識し始めた第一歩と言えるでしょう。
■展覧会情報
佐藤誠高 「Wink」
第一部:2025年4月5日(土)〜5月3日(土)
第二部:2025年6月21日(土)〜7月12日(土)
時間:12:00〜18:00
休廊日:日曜日・月曜日・祝日
会場:SCÈNE
住所:東京都港区南青山3-15-6 Ripple Square D-B1
【関連リンク】
https://scenetokyo.com/exhibition/
出展者 | 佐藤誠高 |
---|---|
会期 | 第一部:2025年4月5日(土)〜5月3日(土)/ 第二部:2025年6月21日(土)〜7月12日(土) |
会場名 | SCÈNE |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。