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SIRUI社がLマウントアライアンスへ新規加入、今後の製品開発に「Lマウント」規格を採用

2025/03/31

ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ヴェッツラー)は、SIRUI社の「Lマウントアライアンス」への新たな加入を発表した。フォトキナ2018において公式発表された「Lマウントアライアンス」は、今回のSIRUI社の新規加入により、9社目のメンバーを迎え入れることになる。
 
これまでのメンバーは、結成時のメンバーであるライカカメラ社、株式会社シグマ、パナソニック株式会社の3社、そしてエルンスト・ライツ・ヴェッツラー社、DJI社、アストロデザイン社、SAMYANG Optics社、Blackmagic Design社の計8社。SIRUI社は、今回の「Lマウントアライアンス」への加入によって「Lマウント」を採用した製品を開発することが可能になり、写真撮影や映像制作において幅広い選択肢をユーザーに提供できるという多大なメリットを得ることになる。
 
「Lマウント」は、柔軟性に富み、堅牢かつ精密、将来を見据えた長期的な利用が可能で、最も要求が厳しいニーズを満たすことができるバヨネットマウントを目指すという目標のもとライカカメラ社が開発したものだ。導入以降、ライカと戦略的パートナー各社が「Lマウント」の開発を継続し、より洗練された新たなテクノロジーへと改良を重ねてきた。「Lマウント」は、現在アライアンスのパートナーである各社のカメラとレンズに採用され、その数は着実に拡大し続けている。「Lマウントアライアンス」内で異なるシステム向けに製造された各種レンズは、アダプターおよび機能の制限なくあらゆるカメラに応用可能。これは、共通バヨネットの採用による数々の利点のひとつだ。
 
ライカカメラ社で専門技術・ライセンス管理に携わるヴァレンティノ・ディ・レオナルドは次のように語っている。

「『Lマウントアライアンス』は、写真界のオープン性、イノベーション、最高水準の品質を体現するものです。着実に成長を続けるSIRUI社の加入で、アライアンスはさらに強化されました。多様性が増し、業界にも新たな刺激となるでしょう。また、SIRUI社は『Lマウントシステム』の方向性に様々な示唆を与えてくれる新たな視点と専門知識をアライアンスにもたらしてくれると思います。この新加入によって、写真撮影や動画制作に携わる方々に、これまで以上に汎用性が高く柔軟、かつ最高の品質基準を満たすシステムをお届けしたいと考えています」
 
SIRUI Optical社の創業者でCEOを務める李 杰氏は次のように語っている。

「SIRUI社は、光学イメージング分野のエキスパートとして世界的にその名を知られています。製品ポートフォリオは、レンズから写真、動画関連製品に至るまで多岐にわたり、中国に本社を構えるほか、米国、ドイツ、日本に支社を置いています。光学製品のために独自の研究開発部門と生産施設を擁し、研究、製造、販売を一貫して自社内で完結するシステムを採用しています。また、世界各地の60を超える国と地域に販売ネットワークを構築しています。プライベートブランド、自社内で行う独自の技術開発、垂直統合による一貫したサプライチェーン、それに対応した低コストが強みのSIRUI社が加わることで、『Lマウントアライアンス』のレンズラインナップはより充実することになります。他とは一線を画す、高品質な『Lマウントレンズ』を市場に投入したいと思っています」

 

  • ■「Lマウントアライアンス」について
    「Lマウントアライアンス」のメンバーはいずれも、ライカカメラ社がミラーレスカメラシステム用に開発した「Lマウント」規格を利用することができる。アライアンスのメンバーはライカカメラ社、株式会社シグマ、パナソニック株式会社、エルンスト・ライツ・ヴェッツラー社、DJI社、アストロデザイン社、SAMYANG Optics社、Blackmagic Design社、そして今回加入を果たしたSIRUI社だ。加盟しているパートナー各社は自社ブランドで販売するカメラおよびレンズに「Lマウント」規格を採用し、各製品を競合製品として販売し、独自の製品戦略やマーケティング戦略を追求していく。加盟パートナーは、当アライアンスによって 「Lマウント」規格の技術向上も図る。
     
    ■「Lマウント」規格について
    「Lマウント」は51.6mmというマウント径を採用している。これはフルサイズフォーマットカメラでの使用に適しているが、APS-Cセンサー搭載のカメラにも適用可能。フランジバックがわずか20mmと短いため、レンズとセンサーの間隔を短縮することができ、光学機器の小型化を実現することが可能で、特に広角レンズの開発には有利だ。過酷な負荷への耐性を確保し、長年酷使しても最大限の信頼性を保証できるようにするため、カメラバヨネットの材料には耐摩耗性があるステンレスを採用している。4つのフランジセグメントにより、傾くことなくレンズをしっかりとカメラに装着できる。「Lマウント」の電子接点は規格化されており、レンズとカメラの電子コンポーネント同士が円滑に通信を行う。将来的にファームウェアアップデートをインストールすることで、レンズの潜在的な性能を十分に発揮するための技術的進歩にも対応することができる。

 
【関連リンク】
https://l-mount.com

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