東京新宿のphotographers’ galleryで笹岡啓子「PARK CITY」が開催

^{笹岡啓子「PARK CITY」©Keiko Sasaoka}

 

東京新宿のphotographers’ galleryで笹岡啓子「PARK CITY」が開催される。
 
笹岡啓子は、2001年より広島平和記念公園とその周辺を撮影し、2009年に写真集『PARK CITY』（インスクリプト）を出版した。その後も各地での写真展開催や東日本大震災による被災地域の撮影（『Remembrance』『SHORELINE』）、また『photographers’ gallery press no.12: 爆心地の写真1945-1952』での広島取材などを通じ、継続して公園都市・広島へ関心を寄せてきた。
 
スローシャッターやネガポジの反転像で捉えられた写真に写る人影は、現在の広島を行き交う人々としての顔貌を失い、ときに公園や街を浮遊する亡霊のように、ときに時制の交錯した人型として生々しく立ち顕れる。また近年では、軍都でもあった被爆以前の広島の写真を光の三原色のうちの一色として、現在の広島を撮影した写真に重ね合わせるというあらたな試みも展開している。
 
本展では、新作とともに過去作も織り交ぜて展示する。1945年8月6日の直接的な経験から大幅に隔てられた笹岡にとって、ヒロシマを経験するということは、過去の写らなさや見えづらさの困難に同伴してなお、幾重にも何度でも眼差すことの蓄積にほかならない。笹岡の撮る広島は、過去に対して安易な理解や共感に陥ることなく、忘却のただなかにある個別の出来事とその複雑さをひとつひとつたぐり寄せる試みでもある。

 

【展示内容／インクジェットプリント20点】
 

• ■展覧会情報
  笹岡啓子「PARK CITY」
  会期：2024年11月26日（火）～12月14日（日）
  時間：12:00〜20:00
  休廊日：会期中無休
  会場：photographers’ gallery
  住所：東京都新宿区新宿2-16-11-401サンフタミビル4F

 

■プロフィール

笹岡啓子（ささおか・けいこ）

1978年、広島市生まれ。「VOCA展2008」奨励賞（2008年）、日本写真協会新人賞（2010年）、さがみはら写真新人奨励賞（2012年）、林忠彦賞（2014年）、東川新人作家賞（2022年）を受賞。写真集に『PARK CITY』（インスクリプト／2009年）、『FISHING』（KULA／2012年）、冊子シリーズ『Remembrance』（KULA／2012〜2013年）など。

http://keikosasaoka.com/ 

 

【関連リンク】
https://pg-web.net/exhibition/keiko-sasaoka-park-city-5/

※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。

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