卯月梨沙「幽明」©Risa Uzuki
東京・中野のスタジオ35分で、卯月梨沙「幽明」が開催される。
近年、独自の美意識で頭角を現している写真家卯月梨沙。現実と非現実の境に自身を介在させ、新たなる異界を創出している。
本展ではライフワークである「幽明」のシリーズとして作家初の銀塩作品を発表する。会期は前期と後期で展示作品を入れ替える。
- 白線の上をゆらゆらと歩き、落ちたら地獄、そんな遊びを子どもの頃にした。
私は何度か落っこちたので、もう幽霊みたいなものだ。
なにをもって『生きている』と定義付けるのか、それはひとそれぞれだろう。
ただいまと帰る家も、笑い合う団欒も、安らかな惰眠も、なにもかも当たり前ではない。
なにもない私でもただ在ることを赦されたかったけれど、そんなものは高望みだったらしい。
洗剤を呷ってみても驚きの白さにはなれなかったし、欲しいものはいつも手に入らなかった。
だからこそ、なにも持たないこの手でも、創り出せるものが在ると証明したい。
奪われた選択肢に囚われず、不条理さえもおかしみに、わたしは私を生きてゆく。- 卯月梨沙
■展覧会情報
卯月梨沙「幽明」
会期:2024年9月18日(水)~10月19日(土)
時間:16:00〜22:00(1ドリンク制)
休廊日:日曜、月曜、火曜
会場:スタジオ35分
住所:東京都中野区上高田5-47-8
■プロフィール
卯月 梨沙 (うづき・りさ)
1988年生まれ、写真家。
2018年〜2023年、写真表現中村教室に在籍 小宮山桂氏に師事。日々の中で出逢った違和感や心象風景に重なった景色と、自身の原体験や皮膚感覚を元に抽出した創造を混ぜ合わせて構成することで、現実と非現実、その間(あわい)を表現している。
▼個展
2023:『不透明なけもの』/ ギャラリー・ニエプス
2022:『幽明』/ ニコンサロン新宿
▼受賞
第29回 土門 拳文化賞 奨励賞
▼コレクション
清里フォトアートミュージアム
【関連リンク】
https://35fn.com
出展者 | 卯月梨沙 |
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会期 | 2024年9月18日(水)~10月19日(土) |
会場名 | スタジオ35分 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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