株式会社コシナは、フォクトレンダーブランドからニコン Zマウントを採用したフルサイズ(ニコンFXフォーマット)ミラーレスカメラ対応の専用交換レンズ、APO-LANTHAR 50mm F2 Asphericalを発売する(2022年5月発売予定)。価格は120,000円(税別)。
APO-LANTHAR(アポランター)とは、フォクトレンダーのレンズの中でも特に高性能な製品に与えられる称号で、APOはアポクロマート設計に由来する。光の3原色を構成するRGBの軸上色収差を限りなくゼロに近づけるアポクロマート設計は、カラーフィルムの登場によって求められた経緯がある。
20世紀の半ばにモノクロからカラーへとフィルムの形式が転換した際のシビアさ以上に、現在の高画素化したデジタルセンサーには非常に高度な色収差の抑制が求められている。アポクロマート設計とは、既に解決済みの古い技術ではなく、デジタル時代にこそ真剣に取り組むべきテーマだという。
APO-LANTHAR 50mm F2 Asphericalは、フルサイズのイメージサークルをカバーする、極めて性能の高いマニュアルフォーカスの標準レンズだ。アポクロマート設計により、軸上色収差をはじめとする各種の収差を徹底的に排除するとともに、解像力やコントラスト再現性に関しても究極の性能を追求。
8群10枚構成のレンズには異常部分分散ガラス5枚、両面非球面レンズ2枚を投入し、フローティング機構も内蔵。50mmF2という、慣れ親しんだ標準レンズの価値観を一変させる性能を誇る。
本製品は、フォクトレンダー史上最高性能の標準レンズとして市場投入され、好評のソニーEマウントおよびVMマウント用レンズと同等の光学系を用い、ニコン Zマウントを採用したミラーレスカメラのイメージセンサーに最適化した光学設計が実施されている。
本レンズは電子接点を搭載し、レンズとボディ間での電気通信を実現。電気通信対応のボディと最新ファームウエアの組み合わせ(※1)によりExif情報、ボディ内手ブレ補正(3軸)に加え、3種類のピント合わせサポート機能(フォーカスポイント枠色変化によるピント合わせ、ピーキング機能によるピント合わせ、拡大ボタンによるピント合わせ)に対応している。
究極の性能という技術者の夢は時として独善に陥り、レンズのサイズや重量が増えることで撮影者の喜びとつながらない場合もある。フォクトレンダーのレンズは、妥協のない光学性能を達成しながら、ハンドリングにも優れているべきであると考えている。
APO-LANTHAR 50mm F2 Asphericalの目指した究極の光学性能と全長64.3mm・重量347gというコンパクトさの両立は、その理想形の一つだ。また、12枚からなる絞り羽根は開放F2だけでなくF2.8とF16でも円形になる特殊形状を採用。点光源などの“玉ボケ”を活かした作画が可能だ。
主な特長
■色収差を排除したアポクロマート設計
■ニコン Z マウント専用設計
■フルサイズのイメージサークル
■電子接点によるボディとの情報通信
■高い剛性感と耐久性の、総金属製鏡筒
■確実なピント操作が可能なマニュアルフォーカス
■フローティング機構搭載
■絞り開放F2、F2.8およびF16で円形になる12枚絞り
※1 対応機種とファームウエア一覧
Z 7 v3.4以上/Z 6 v3.4以上/Z 50 v2.2以上/Z 5 v1.2以上/Z 6II v1.3以上/Z 7II v1.3以上/Z fc v1.0以上/Z 9 v1.0以上
記載ファームウエア未満は性能が発揮できない場合や、機能の一部に制限が出る可能性がありますので最新ファームウエアをご使用ください。ご使用ボディのファームウエアの確認及び、最新ファームウエアの入手については、ボディ取扱説明書をご確認ください。フルサイズボディでご使用の際、撮像範囲は自動選択されないため手動による切り替えを行ってください。
発売日=2022年5月発売予定
価格=120,000円(税別)
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