ライカより、写真の真正性を撮影から公開までの過程においてシームレスに担保できる機能を搭載した世界初のカメラ「ライカM11-P」が2023年10月28日に発売。メーカー希望小売価格は1,474,000円(税込)。
ライカのカメラはこれまで常に、歴史に残る重要な瞬間を世界中で目撃・記録してきました。ところが、写真の世界にデジタル化の波が到来した結果、ビジュアルコンテンツの真正性を確認することは益々困難になり、どのようにしてそれを確認するかが一層重要になっています。そこで今回、画像の真正性を示すことができる技術をカメラに取り入れ、デジタルコンテンツの信頼性をここでもう一度高めるとともに、世界で起きる重大な出来事を記録するツールとしてのライカのカメラの信頼度を改めて向上させていくことにしました
ライカカメラ社 社主 アンドレアス・カウフマン博士
コンテンツクレデンシャル機能を搭載した世界初のカメラ
ストーリーテリングの信頼性を高めたい。そんな思いから生まれた「ライカM11-P」は、「コンテンツ認証イニシアチブ(CAI)」とコンテンツ来歴および信頼性のための標準化団体「C2PA」の規格に準拠したコンテンツ認証機能をシームレスに統合した世界初のカメラだ。
決定的瞬間の来歴を立証し、検証することができる画期的な機能――進化を続ける写真界において、あなたが切り撮るすべての写真が真正性と信頼性、イノベーションを象徴する証となる。
信頼できるソース――透明性と関連性を反映
「ライカM11-P」が他に先駆けて採用したのは、コンテンツ認証イニシアチブ(CAI)の規格に基づいて暗号化したメタデータを付与する機能。これにより、画像データの生成と編集の透明性をさらに高め、画像データの来歴情報の認識が可能になる。
この「ライカコンテンツクレデンシャル」機能により、撮影したそれぞれの画像にCAI準拠の証明書に基づくデジタル署名が付与される。contentcredentials.org/verifyにアクセス、またはライカ専用アプリ「Leica FOTOS」を利用すれば、画像の真正性をいつでも簡単に確認できる。
違いを生み出すディテール
「ライカM11-P」は、ユニークな機能を取り入れつつ、M型カメラならではの控えめで洗練されたデザインを際立たせている。ライカの赤いロゴマークをあえて配置せず、トップカバーの上面に筆記体の「Leica」刻印を入れ、傷のつきにくいサファイアガラスの液晶モニターを搭載、そしてマットに仕上げることで比類のないエレガンスと控えめな印象を演出している。
「ライカM11」シリーズの強みを結集
「ライカM11-P」は「ライカM11」と同様に、トリプルレゾリューション技術を取り入れた高性能なフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、6000万画素の高解像度を実現。これによって、自然な色、広ダイナミックレンジ、精緻なディテールを生かした鮮明な写真を撮影できる。sRGBカバー率100%の高色域の高精細タッチパネルモニターで、画像のシャープネスや露出もしっかり確認できる。
「ライカM11-P」には、ストレージの容量も問題になることはない。UHS-II SDカードスロットに加えて、256GBの内蔵メモリーも搭載しているため、撮影した画像のデータを十分に保存することできる。画像処理エンジン「Leica Maestro III(ライカ・マエストロ・スリー)」は大容量のバッファメモリーを誇り、これによって高解像度での連続撮影も可能。
最適なモバイルワークフロー
「ライカM11-P」は、どこでもアプリやデバイスにスムーズに接続できる。Bluetooth接続やUSB-Cポート接続でアプリ「Leica FOTOS」に画像を素早く転送することができる。ペアリングが完了すれば、このアプリを使って「ライカM11-P」を操作することが可能になり、Capture One ProやAdobe Lightroom、Darkroomのアプリなどで画像を直接編集できる。シームレスな接続は、外出先や忙しいときのワークフローにとても便利。Apple社の認定を受ける「Made for iPhone®」「Made for iPad®」のアクセサリーである付属のLeica FOTOSケーブルを使用すれば、Appleデバイスにも直接接続できる。
ライカ ズミクロンM f2/28mm ASPH.
最短撮影距離40cmの広角レンズ「ライカ ズミクロンM f2/28mm ASPH.」は、壮観な風景写真から活気あふれるストリートフォト、報道写真まで、写真の可能性を広げる。
パーフェクトな相乗効果
カメラの性能はレンズの品質に左右される。150年以上にわたり、ライカが開発し続けている高精細なレンズは、「ライカM11」シリーズに搭載される高解像度センサーの性能をより活性化することができる。ライカが誇るMレンズとカメラの相乗効果によって、比類なき卓越したクオリティの画像を実現することができる。
- ■主な仕様
マウント形式:ライカMバヨネットマウント(6ビットコード装備)
撮像素子:
裏面照射型(BSI)CMOSセンサー
画素ピッチ:3.76µm、35mm:9528x6328画素(6030万画素)
DNG™
L-DNG 6030万画素 9528 x 6328画素 | M-DNG 3650万画素 7416 x 4928画素 | S-DNG 1840万画素 5272 x 3498画素
JPG
L-JPG 6010万画素 9504 x 6320画素 | M-JPG 3620万画素 7392 x 4896画素 | S-JPG 1820万画素 5248 x 3472画素
※記録形式や解像度に関係なく、常にセンサー全面を使用。
1.3倍と1.8倍とデジタルズーム機能搭載(L-DNGまたはL-JPGをベース)
フォーカスモード:マニュアル(アシスト機能として、自動拡大、フォーカスピーキングが使用可能)
撮影標準感度:オートISO:ISO 64(ネイティブ)~ISO 50000、フラッシュモードでも使用可能、マニュアル:ISO 64~ISO 50000
シャッター速度(メカ/電子):フォーカルプレーンシャッター:60分~1/4000秒、電子シャッター:60秒~1/16000秒
フラッシュ同調速度:~1/180秒
撮影直後に「ブラックピクチャー」(シャッターを閉じて撮影するノイズ画像)を自動的に撮影しノイズを低減するノイズリダクション機能も搭載
ファインダー:0.73倍(全レンズ共通)
大きさ:139 x 38.5 x 80 mm
重さ:
ブラック:約455g(バッテリー含まず)/約530g(バッテリー含む)
シルバー:約565g(バッテリー含まず)/約640g(バッテリー含む)
■製品情報
「ライカM11-P」
発売日=2023年10月28日
メーカー希望小売価格=1,474,000円(税込)
【関連リンク】
https://leica-camera.com/ja-JP/photography/cameras/m/m11-p-silver
https://leica-camera.com/ja-JP/photography/cameras/m/m11-p-silver/technical-specification
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