ソニーは、APS-Cミラーレス一眼カメラ「α6700」を2023年7月28日(金)に発売する。
本機は、フルサイズ一眼カメラα™ (Alpha™) シリーズと映像制作用カメラ商品群Cinema Line(シネマライン)で培った最新の静止画・動画性能を、α6000シリーズならではの小型軽量ボディに凝縮した次世代のAPS-Cミラーレス一眼カメラだ。
「α6700」は、AIによる高精度な被写体認識や豊かな階調性能で、自然や動物、スポーツ、ポートレートや日常のスナップなど幅広い被写体やシーンにおいて、クリエイターの多彩な映像表現をサポートする。また、有効約2600万画素のAPS-C裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor R®と、最新の画像処理エンジンBIONZ XR®(ビオンズ エックスアール)による高い描写性能を小型軽量設計で実現し、静止画・動画の両面において本格的な映像表現ができる一台だ。
本機は、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7R V」と同じAIプロセッシングユニットを搭載し、「リアルタイム認識AF(オートフォーカス)」で、高精度かつ多種類の被写体を認識する。また、高解像4Kで最大120fpsのハイフレームレートの動画撮影に対応するほか、14+ストップのワイドラチチュードによる豊かな色階調で映像記録ができる。さらに、映像制作用カメラ商品群Cinema Lineの開発を通じて培った画作りS-Cinetone™(エスシネトーン)により人の肌を美しく描写する。
なお、ビデオグラファーやVlogger向けに、ステレオを含む8つの収音モードと高音質な音声収録ができるショットガンマイクロホン「ECM-M1」を同時発売する。
■高い描写性能とAIによる高精度な被写体認識
APS-Cサイズの有効約2600万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor R®と、最新の画像処理エンジンBIONZ XR®(ビオンズ エックスアール)を搭載することで、高い描写性能を実現。また、常用ISO感度は静止画・動画時とも100-32000(静止画撮影時拡張感度はISO 50-102400)を実現し、高感度でノイズを抑えた撮影が可能。静止画撮影においては、人物や植物などの被写体を自然な色合いで、意図した通りに撮影できる。また、見た目や印象をかんたんに変えることができるクリエイティブルックを備え、映像表現の幅を広げる。
さらに、フルサイズミラーレス一眼カメラ『α7R V』と同じAIプロセッシングユニットを搭載し、「リアルタイム認識AF」で、高精度に被写体を認識する。例えば人物を撮る際、人物が複雑な姿勢をとっていたり、顔が隠れていたりしても、姿勢推定技術を用いて被写体を精度高く捉え、追尾することができる。また、認識できる被写体として、従来のα6000シリーズの人物、動物に加え、新たに鳥や昆虫、車や列車、飛行機も認識できるようになる。
同日発売の「 FE 70-200mm F4 Macro G OSS II 」を組み合わせることで、35mmフルサイズ換算で105mmから300mmまでの焦点距離をカバーし、望遠ズームを生かした高画質撮影も可能。また、フルサイズからCinema Lineまでを一つのマウントでカバーする70本以上の豊富なEマウントレンズ群からレンズを選択し、多彩な映像表現が楽しめる。
■4K120p対応の優れた動画性能
6K相当の豊富な情報量を凝縮することで、高品位な4K映像として出力することができ、4K120fpsのハイフレームレート動画記録に対応する。また、14+ストップのワイドラチチュードを実現したS-Log3を搭載し、豊かな階調性能を実現。
さらに、映像制作用カメラ商品群Cinema Lineの開発を通じて培った画作り「S-Cinetone」を搭載し、人の肌を美しく描写し被写体を際立たせる。AI技術により、カメラが自動的に構図を変更する「オートフレーミング」を備え、カメラを動かすことなく、被写体を追従するスムーズなカメラワークができる。
さらに音声面においては、デジタルオーディオインターフェース対応した「マルチインターフェース(MI)シュー」をカメラ本体に搭載。これにより、本日発表したショットガンマイクロホン『ECM-M1』と組み合わせ、音声をデジタル信号のままダイレクトにカメラに伝送し、劣化のない高音質な録音が可能。
■小型軽量ならではの機動力と操作性・接続性
小型・軽量(幅約122.0mm×高さ約69.0mm×奥行約75.1mm、重さ約493g)設計で取り回しが良く手軽に持ち運ぶことができる。タッチ操作ができるバリアングル液晶モニターを搭載し、最新のタッチメニューによる直感的な操作で快適な撮影をサポートする。また、好みの機能をアサインできる前ダイヤルや静止画/動画/S&Q切り替えダイヤルを搭載。さらに、5.0段の光学式5軸ボディ内手ブレ補正と動画用のアクティブモードを搭載し、安定したカメラワークを実現する。
接続性においては、カメラで撮影した動画・静止画を簡単にクラウドサービスへアップロードするスマートフォン向けアプリ「Creators’ App」に新たに対応し、リモートでのカメラ操作に加え、カメラからモバイル機器への画像転送が行える。
また、リモートでのカメラ操作と撮影設定の変更が可能なソフトウェアの開発キット「Camera Remote SDK」の新バージョンに、2023年7月中に対応する予定。
■環境に配慮した設計とアクセシビリティ
ソニーはこれまでに、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラにおいて、約10年間で約379トンのバージンプラスチックを再生プラスチックに置き換えてきた。カメラ本体に積極的にSORPLAS™を含め再生材を使用するほか、梱包面でも商品を包む袋には植物由来の不織布を使用し、プラスチックを削減することで環境負荷低減を実現。また、メニューと動画再生画面を音声で読み上げて操作をアシストする「音声読み上げ」機能を搭載し、多様なクリエイターの制作活動をサポートする。
■ショットガンマイクロホン『ECM-M1』の主な特長
ソニーは、世界初の8つの収音モードを直感的な操作で切り替えることができるショットガンマイクロホン「ECM-M1」を発売する。本機は、4つのマイクカプセルを搭載し、独自のビームフォーミング技術により、ショットガンマイクでありながらステレオを含む8つの収音モードを選択できる。また、マイク正面(約30度範囲)の目的音を取り込むと同時に、周囲の環境音をリアルタイムに解析しながら正面以外の音をより効果的に抑制する超鋭指向性モードも搭載。本モードは、被写体が常にマイク正面にいて、周囲の音をなるべく取り込みたくないインタビューや自撮りなどの撮影シーンに適している。
収音モードの切り替えは新たに搭載したロック機構付きモードダイヤルで、直感的かつ確実な操作を実現。さらに、不要な雑音を除去するノイズカットフィルターや、振動や風切り音などを低減するローカットフィルターも搭載。本機は、4チャンネル記録に対応しており(対応カメラのみ)、3/4チャンネルに全指向性モードでのセーフティ記録が可能。1チャンネルおよび2チャンネルに選択した指向性で収音しながら、同時に予備として3チャンネルに全指向性(固定)、4チャンネルに全指向性(-20db固定)で収音することができる。
■フルサイズ上位モデルで培った高画質を実現する進化したシステム
ソニーの最先端イメージセンサー技術を用いた有効約2600万画素のAPS-C裏面照射型Exmor R(TM) CMOSセンサーに加え、フルサイズ上位モデルで採用された最新の画像処理エンジンBIONZ XR(ビオンズ エックスアール)を搭載することにより、静止画・動画撮影における処理能力が大幅に向上。高い階調表現や忠実な色再現性能、低ノイズ性能などを実現した。また、α7R Vなどフルサイズ機で培ってきた進化したアルゴリズムで肌の再現性が向上したほか、空や緑もより自然な色あいで再現。さらに、思い通りの雰囲気に仕上げられる10種類のプリセット「クリエイティブルック」など多彩な機能も搭載している。
■被写体認識が強化された次世代のAFシステム
最新の画像処理エンジンBIONZ XRに加え、フルサイズ機α7R Vに搭載されている、AI処理に特化したAIプロセッシングユニットを搭載。ディープラーニングを含むAI処理で、人物の骨格や姿勢などの詳細な情報に基づいた、より高精度な被写体認識が可能になった。さらに、動物の種類、乗り物、昆虫など、より幅広い被写体を認識する。
■動画専用機の高い性能を受け継いだ動画機能
最新のイメージセンサーと画像処理エンジンの搭載により、6Kオーバーサンプリングによる4K映像を出力でき、4K 120pのハイフレームレート動画のカメラ内記録に対応。低感度ISO100から32000の常用ISO感度、14+ストップのワイドラチチュードで、明暗差のあるシーンでも低ノイズで白とびや黒つぶれの少ない階調豊かな映像が記録できる。また、「S-Cinetone」でグレーディングなしでも高品位なルックを実現したほか、ポストプロダクションでのグレーディングでシャドウからミッドトーン(18%グレー)にかけて階調特性を重視したS-Log3を搭載。AIプロセッシングユニットによる高次元の認識精度を搭載し、動画撮影を快適にサポートする。
■機動力に満ちたコンパクトさと、優れた操作性・信頼性
最新のフルサイズカメラで培った静止画画質、Cinema Line カメラに搭載されている動画性能を小型・軽量ボディに搭載しつつ、妥協のない操作性と信頼性を実現した。前ダイヤルや静止画/動画/S&Q切り換えダイヤルやバリアングル液晶モニターの採用、タッチ操作ができる直感的な新メニューなどにより、ユーザーのワークフローを強力にサポート。また、小型・軽量ボディを保ちつつ、フルサイズ機で採用されている高容量バッテリー NP-FZ100を採用。さらに、防塵・防滴に配慮した設計、マグネシウム合金の採用など、過酷な現場での撮影にも対応する。
■性能を最大限に生かす、豊富なEマウントレンズラインアップ
ソニーの最新光学技術を盛り込んだEマウントレンズは、圧倒的な解像力と美しいぼけ味を高次元で両立しているG Masterを筆頭に、なめらかで美しいぼけ味が特長のGレンズなど多数のレンズをラインアップ。超広角から超望遠までカバーする豊富なミラーレス専用設計レンズ群が揃っており、35mmフルサイズ対応レンズも本機で使用できる。また、APS-Cフォーマットでも、景色や大きな被写体の全体を写せる超広角レンズが揃っており、APS-C機ならではのクロップファクターを活用するだけでなく、さらに望遠レンズとテレコンバーターレンズとを合わせて使うことで、遠くの被写体を捉えたり、遠くのものを引き寄せる超望遠レンズとして活用するなど、撮影者の創造力を解放し、新たな表現の可能性を切りひらく。
■キットレンズ:高倍率標準ズームレンズ「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」
小型・軽量ながら光学7.5倍を実現。多彩な撮影シーンで活躍するAPS-Cフォーマット対応高倍率ズームレンズ。小型かつ軽量な設計で、Eマウントシステム全体で高い携行性を実現。非球面レンズを採用した新規光学設計により、ズーム全域で高い解像性能を誇る。ED(特殊低分散)ガラスを効果的に配置し、色収差を良好に補正。また光学式手ブレ補正機構を搭載し、手持ち撮影を快適にサポートする。最短撮影距離0.45m、最大撮影倍率0.29倍。
- ■主な仕様
- 型式:レンズ交換式デジタルカメラ
レンズマウント:Eマウント
撮像素子:APS-Cサイズ (23.3 x 15.5 mm)、Exmor R CMOSセンサー
カメラ有効画素数:【静止画時】最大約2600万画素、【動画時】最大約1990万画素
総画素数:約2700万画素- 動画機能:スロー & クイックモーション撮影(S&Q)、プロキシー記録、タイムコード/ユーザービット
スロット:SD(UHS-I/II対応)カード用スロット
検出方式:ファストハイブリッドAF(位相差検出方式 / コントラスト検出方式)
測距点数:【静止画時】最大759点、【動画時】最大495点(位相差検出方式)
検出輝度範囲:EV-3 - EV20(ISO100相当、F2.0レンズ使用)
ファインダー形式:1.0 cm(0.39型)電子式ビューファインダー(XGA OLED)
ファインダー倍率:約1.07倍(35mm判換算: 約0.70倍)、50mmレンズ、無限遠、視度-1m-1時
液晶モニター形式:7.5 cm(3.0型)TFT駆動
液晶モニター角度調整機能:【オープン角】約176 °、【チルト角】約270 °
シャッター方式:メカシャッター / 電子シャッター
手ブレ補正機能方式:イメージセンサーシフト方式5軸補正
手ブレ補正効果 (静止画時):5.0段(CIPA規格準拠、ピッチ/ヨー方向、FE 50mm F1.2 GM装着時、長秒時ノイズリダクションオフ時)
質量:約493g(バッテリーとメモリカードを含む)、約409g(本体のみ)
外形寸法 (幅×高さ×奥行):約122.0×69.0×75.1 mm、約122.0×69.0×63.6mm(グリップからモニターまで)
■製品情報
レンズ交換式デジタル一眼カメラ「α6700」
メーカー希望小売価格=オープン価格
・高倍率ズームレンズキット
ILCE-6700M(E 18-135mm F3.5-5.6 OSS)
・アイピースカップ「FDA-EP20」
メーカー希望小売価格=1,980円(税込)
・ショットガンマイクロホン「ECM-M1」
メーカー希望小売価格=45,100円(税込)
発売日=2023年7月28日(すべて同日)
【関連リンク】
リリース https://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/202307/23-0712/
製品情報 https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-6700/
PCT Membersは、Photo & Culture, Tokyoのウェブ会員制度です。
ご登録いただくと、最新の記事更新情報・ニュースをメールマガジンでお届け、また会員限定の読者プレゼントなども実施します。
今後はさらにサービスの拡充をはかり、より魅力的でお得な内容をご提供していく予定です。