「EOS SYSTEM」は世界初の完全電子マウント方式を採用した新世代のAF 一眼レフカメラとして、1987年3月に初号機「EOS 650」が交換レンズの「EFレンズ」とともに発売され、2022年3月に誕生35周年を迎える。EOS とは「Electro Optical System」の略称で、ギリシャ神話の「曙の女神」の名でもあるという。
1987 年の誕生以降、「EOS SYSTEM」は「快速・快適」をキーコンセプトに、プロ向けの最高級機「EOS-1」(1989年)や、小型・軽量を実現した「EOS Kiss」(1993年)など革新的な技術を搭載した製品を展開し、幅広いユーザーから支持を得てきた。
2000年に発売した「EOS D30」以降はデジタル一眼レフカメラの普及が本格化し、「快速・快適・高画質」を新たなキーコンセプトに、プロのニーズを満たす高画質と高速レスポンスを実現した「EOS-1D」(2001年)や、ユーザーの裾野を大きく広げた「EOS Kiss Digital」(2003年)、フルHD動画撮影機能を搭載した「EOS 5D Mark II」(2008年)など時代を切り開く製品を送り出してきた。また、2012年にはEOSの映像技術をB to Bの分野にまで広げた「CINEMA EOS SYSTEM」を立ち上げ、映像制作業界への参入を果たした。
さらに2018年には、理想のレンズ設計から生まれた「RFレンズ」の魅力を、最大限発揮するためのイメージングシステム「EOS R SYSTEM」が誕生。2020年には世界初の8K動画撮影機能を搭載した「EOS R5」を、2021年には視線入力AFを搭載した「EOS R3」をラインアップに加えるとともに、VR映像撮影システム「EOS VR SYSTEM」を立ち上げるなど、ユーザーの多様なニーズに対応している。
静止画から動画やVR映像の分野まで撮影領域を拡大し、映像表現の可能性を広げてきた「EOS SYSTEM」は、現在ではEOSシリーズ21機種とRF/EFレンズシリーズ104種類の幅広いラインアップを形成している。また、長きにわたるユーザーからの支持により、2003年から18年間連続でレンズ交換式デジタルカメラの世界シェアNo.1を獲得している。
映像文化に多大な貢献をしてきたキヤノンのさらなる発展に期待したい。
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