富士フイルム株式会社は、レンズ一体型遠望カメラ「SXシリーズ」の新たなラインアップとして、「FUJIFILM SX1600」(以下、「SX1600」)を2023年4月12日より発売。
富士フイルム株式会社は長年培ってきた光学技術と画像処理技術を結集し、レンズ一体型遠望カメラ「SXシリーズ」を2019年より発売している。現在、焦点距離20mm~800mmをカバーする光学40倍ズームが可能な「FUJIFILM SX800」(以下、「SX800」)、さらに「SX800」とIPコントロール対応の全天候型旋回台・専用の映像管理ソフトウェアを組み合わせたパッケージ製品「NEO-SX800 Pro」を販売し、監視から点検まで幅広いニーズにこたえている。
今回発売する「SX1600」は、1/1.8型の有効イメージサイズに対応したレンズ一体型遠望カメラで、「SX800」の2倍となる、広角40mm~世界最望遠1600mmの焦点距離を備えている。
また、新たに開発したセンサー制御技術などにより、有効イメージサイズを拡張することで、焦点距離を20mm相当まで広げることができる。さらに、最大2倍のデジタルズームとの組み合わせにより、焦点距離3200mm相当の撮影が可能。焦点距離20mm~3200mm相当をカバーする160倍ズームを実現し、約2.5km先にある車のナンバープレートや約3.5km先の人物をとらえることができる。
「SX1600」は、新開発の防振システムの搭載により、光学式防振機能(OIS)と電子式防振機能(EIS)の協調制御を可能とし、映像のブレを的確に補正。最短約0.1秒の高速・高精度AFや優れた陽炎・霞軽減機能なども備えるため、対象物を瞬時にとらえ、クリアに撮影できる。
国境や森林のみならず、空港、港湾、高速道路など大規模な公共施設・設備の監視、高所作業を伴う大規模な工事現場の安全管理、風力発電機や送電線といったインフラ設備の遠隔点検など、幅広い用途で活用できる。
- 主な特長
(1) 世界最望遠1600mm・光学40倍ズームを実現する超望遠ズームレンズを搭載
1/1.8型の有効イメージサイズに対応したレンズ一体型遠望カメラ。広角40mm~世界最望遠1600mmの焦点距離をカバーする光学40倍ズームを実現する超望遠ズームレンズを搭載している。
新たに開発したセンサー制御技術などにより、有効イメージサイズを1/1.8型から1.1型に拡張し、焦点距離を20mm相当まで広げることができる。また、最大2倍のデジタルズームとの組み合わせにより、焦点距離3200mm相当の撮影を可能とし、焦点距離20mm~3200mm相当をカバーする160倍ズームを実現。
1.1型の有効イメージサイズでは、4K相当のデータ量からフルHD映像を生成するため、高品質で鮮明な映像を提供する。
(2) 映像のブレを強力に抑える高性能な防振システムを新開発
光学式防振機能(OIS)と電子式防振機能(EIS)の協調制御を可能とした新開発の防振システムを搭載。補正角を「SX800」と比べて最大1.5倍に拡大させた。足場の揺れや風により大きなブレが発生しやすい遠望撮影でも、安心して使用できる。
防振機構に独自開発の「セラミックボールローラー方式」を採用。防振時の摩擦抵抗を極限まで低減し、高い応答性と優れた耐久性を実現。さらに、高性能ジャイロセンサーにより検出した微小な振動をタイムラグなく検知し、的確に補正することができる。
(3) 被写体を瞬時に正確にとらえる最短約0.1秒の高速・高精度AFが可能
後群の小径レンズを高速で駆動させる「リアフォーカス方式」を採用することで、フォーカス群を大幅に軽量化。さらにCMOSセンサーの位相差画素が入射光のズレに応じて被写体までの距離を測定し素早くピントを合わせる「像面位相差AF」と、画像のコントラストを検出し高精度にピント合わせを行う「コントラストAF」を組み合わせることで、最短約0.1秒の高速・高精度なAFを実現する。
AFエリアを従来の9分割から45分割へ細分化。被写体のサイズや位置に合わせてAFエリアを選択し、撮影することが可能。
(4) 陽炎・霞軽減機能などにより鮮明な映像を提供
優れた陽炎・霞軽減機能を搭載。最先端の補正アルゴリズムと、高速演算処理が可能な画像処理エンジンにより、特に映像に映っている他の動体と区別することが難しい陽炎も検出し、外部デバイスを用いることなくリアルタイムで補正するため、鮮明な映像を実現する。さらに、光学フィルターと画像処理技術を組み合わせることで、視認性を低下させる霧・靄発生時でもクリアに撮影することができる。
可視光から近赤外線までの幅広い波長域に対応する多層コーティング処理を施すことにより、光の透過率を極限まで高め、フレアやゴーストを効果的に抑制する。
高性能イメージセンサーや最先端の画像処理技術などにより、暗所で高感度に設定した場合でも、ノイズの少ない鮮明な映像を実現する。
(5) 設置時の作業工数を大幅に削減
レンズとカメラを一体で開発し、それぞれの性能を最大限引き出せるように設計・組立を行っているため、従来必要であった光軸やフランジバックの調整が不要となり、設置時の作業工数を大幅に削減する。
製品名:レンズ一体型遠望カメラ「FUJIFILM SX1600」
発売日:2023年4月12日
価格:オープン価格
【関連リンク】
https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/9302
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