株式会社Bccは、写真家 野村佐紀子の写真展を2023年3月21日(火)よりRAYARD MIYASHITA PARK(レイヤード ミヤシタパーク)のEN STUDIOにて開催する。
明治時代後期に発足した日本最古の會、「江戸彫勇會(えどちょうゆうかい)」が向かう年に一度の正式参拝「大山詣り」この伝統行事に参加しその一部を切り取った写真家 野村佐紀子の作品68点を収録した写真集「MAJESTIC」の発売を記念し同作品約20点をプレビューできる期間限定の展覧会だ。
作品集は展覧会限定で販売する。今後オーストラリア、アメリカなど海外を巡回する予定だ。
●彫り物
日本の“彫り物”の文化は古くは縄文時代〜数千年前からあったものと言われている。今でも広く使われている“入れ墨”と“彫り物”は、似てまったく異なるものである。額や腕に記号を体に刻まれる“いれずみ”は、刑罰として古代〜江戸時代まで続いた。
浮世絵や舞踊、古典落語にも登場するなど、江戸時代に隆盛を極めた日本の“彫り物”文化 は、美しい“彫り物”を入れた人を競う、競美会(コンテスト)が開催されていたこともあるという。
“彫り物”は、浮世絵文化の発展とともに技術が向上し、芸術性やデザイン性も高まり、体全体に豪華絢爛な刺青を入れることが江戸の花形の職業だった鳶職の町火消や飛脚、駕籠かき、魚屋、 大工に好まれ、歌舞伎役者から、庶民まで”彫り物”を入れていたという。文化として広まった“彫り物”は幾度も幕府から禁止令が出されたが、決して諦めなかった“粋”を好む人々が、現代までその文化を体現している。
●江戸彫勇會
明治35年(1902年)、当時東京・神田の街に名人と言われる彫師の彫宇之という人がいたが、 この人に彫ってもらった紺三、伊勢万、大加女、大安、あだ豊などという勇ましい名前を持った人たちが、一つまとまった会を作ろうじゃないかというので、この彫勇會なるものをはじめたのである。
(人物往来社 「日本の伝統 生きている歴史」より抜粋)
由来書に曰く、
"彫勇会と云う名も、文身をして居る者は男の中の男と立てられる勇みの者だからと云うので、 紺三が考えた名である。紺三と云うのは、神田紺屋町三丁目の鳶頭(とびがしら)で、 江戸以来三代続いて居るチャキチャキの江戸っ子肌の人で、現在の会の方々も男の気風を誇り、 其の伊達心も以って文身をして居る人達であり、彫勇会の名の示す通りである。"
現在も数十人が在籍しており、一年に一度行われる「大山詣り」では、総身(そうみ)の肌もあらわな締め込み姿で、普段は人に見せることのない背中の”彫り物”を露わにし、滝で身を清めてから奉納と山頂を目指す。
●大山詣り
神奈川県、丹沢山塊の東端に位置する大山。標高1,252メートル、古くから山岳信仰の対象となり、雨乞い、農業の神、海上安全、商売繁盛の神とされてきた。
18世紀中頃より江戸庶民のあいだで「大山講」が行われ、レジャーもかねる「大山詣り」は江戸の人口が100万人の時代に、年間20万人もの参拝者が訪れたと言われている。この「大山詣り」は、今も先導師たちにより脈々と引き継がれている。大山は2016年に文化庁が認定する日本遺産に選出された。
- ■展示概要
- 野村佐紀子 写真展「MAJESTIC」
- 会期:2023年3月21日(火)〜3月26日(日)
時間:11:00~21:00- 会場:RAYARD MIYASHITA PARK(レイヤード ミヤシタパーク)3F EN STUDIO
- 場所:東京都渋谷区神宮前6丁目20-10
- レセプションパーティー:2023年3月20 (月)18:00〜
■会場限定販売
野村佐紀子 写真集『MAJESTIC』- A4変形・102ページ・モノクローム作品68点収録
- 日本の伝統的なちりめん紙に木版の版画を施した限定版と普及版を制作
- 限定版:25,000円(税込)
普及版:5,000円(税込)
【関連リンク】
https://mitsui-shopping-park.com/urban/miyashita/
出展者 | 野村佐紀子 |
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会期 | 2023年3月21日(月)〜3月26日(日) |
会場名 | RAYARD MIYASHITA PARK |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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