清水朝子写真展「淡い光のこの国で」がギャラリーハナ下北沢で開催される。
フィンランドのアーティスト イン レジデンスArteres、冬季滞在プログラム「Silence Awereness Exsitance」(2019)よりインスピレーションを受け制作した作品を展示します。どこか惹かれつつ、遠く感じていたこの国。私の中の「混沌」と彼らの厳しい環境で生き抜いてきた空気感に感化され、これら二つが交差しでき上がった作品です。滞在中、フィンランドにはSisuという国民的精神があることを知ります。Sisu、それは言語化するのが非常に難しいと言われますが、Arteresのスタッフが私の問いに対し、例えで教えてくれました。
“You have done everything you can and reached your limit. By now you know you have nothing more to give. There’s no hope. This is too much. You are done. Then, suddenly, you decide not to stop. You sense something in you that you didn’t feel before. Even though there’s no chance to make it, you still go for it. There’s a sudden energy burst and you take an action. And finally, against all odds, you get through the situation.”
「できる限りのことをやって、限界に達した、もうこれ以上にすることはないとわかっている。希望もない。十分だ、自分はやったのだ。しかし、突然、あなたは止まらないと決心する。あなたは自分の中に、以前は感じなかった何かを感じるのです。もうダメだと思っても、「やってみよう」と思う。すると突然、エネルギーが爆発し行動を起こす。そして最後に、どんな困難にも負けず、その状況を切り抜けるのです。」
これは美徳ではなく気質であり、自虐的な意味でも使われるそうです。この国民性に親近感を抱きつつ、この境地が不完全な人の世での自身のあり方を、理性知性を土台にそれを超え、肌感覚で会得した何かしらを指し示してくれるではないかと夢想します。
プログラムタイトル「静寂と意識と存在」。制作だけに集中したArtelesの1ヶ月は、自分自身に秘めてきたものを消化し、限定的表現というワナに落ちそうな、その難しさを知りつつも可視化を目指す作業でした。2020年3月、拙著写真集発売と同時にパンデミックに入り、宙に浮いてしまったこのシリーズを展示します。
【展示概要】
場所:ギャラリーHANA下北沢
会期:2022年11月23日(水・祝)〜2022年11月28日(月)
住所:東京都世田谷区北沢3-26-2
下北沢駅 [小田急線 東口・京王線 中央口] 徒歩5分
時間:12:00〜19:00
※最終日17:00まで
会期中無休
【関連リンク】
https://www.g-hana.jp/2022/11/asakoshimizu/
出展者 | 清水朝子 |
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会期 | 2022年11月23日(水・祝)〜11月28日(月) |
会場名 | ギャラリーHANA下北沢 |
※会期は変更や開催中止になる場合があります。各ギャラリーのWEBサイト等で最新の状況をご確認のうえ、お出かけください。
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